単身赴任中の夫の家で浮気現場に遭遇するという、あってはならない惨事に出くわす奥様も時折いるようです。結婚生活において、最も悲劇的な出来事に遭遇したらいったいどうしたらいいのでしょうか。修羅場になるのは間違いなさそうですが、どのように対応したらいいのか、気になるところではあります。
今回は夫の浮気現場に遭遇したら、どうすべきなのかを考えていきましょう。
目次
浮気現場に遭遇しただけで浮気の証拠になるの?
家の中で夫と浮気相手がベッドに入っているところに遭遇したら・・。想像するだけでも恐ろしいことですが、実際に浮気現場に出くわすことも全くないとは限りません。特に夫が単身赴任中であれば、自由に女性を入れに連れ込むことも出来ます。「突然行って驚かせよう!」・・なんて赴任先の家を訪れたら、知らない女がいた。こんなケースも意外と多く発生しています。
浮気の証拠とされるものには色々あります。ですが、自分がこの目で見た場合は、それだけで浮気の証拠になるのかどうか、気になりますね。
証拠が覆される可能性もない訳では無い!
あなた自身が自分の目で浮気現場を見たのですから、これ以上強い証拠はない!・・そう思うかもしれませんが、実は形のない証拠というのは非常にもろい一面を合わせ待ちます。つまり、夫と浮気相手が「そんなことをしていない!」「妻の妄想です」と口裏を合わせた場合、実際に浮気していたかどうかの立証が難しくなります。「実際にこの目で見た!」と言っても、証拠として認められない可能性だって僅かながらあるのです。
他に浮気を証言する人がいれば万全
浮気現場を見た人があなた一人ではなく、家族や友人など複数の証人がいるのであれば、ほぼ100%の確率で「浮気」は認められます。しかし、夫の赴任先の家を友人と訪ねることなど、ほぼ無いに等しいはず。では、このままでは夫と浮気相手の浮気は認められないのでしょうか。
夫か浮気相手が自白したら一筆書かせよう!
他に証人がいなくても、夫か浮気相手が浮気を認め、自白した場合は勿論浮気の証拠になります。どちらかが浮気を認めたら、いつから、どんなふうに関係が始まったのかを聞いてください。浮気していた旨を文章にして残し、署名捺印してもらえば法的にも有効な浮気の証拠になります。後から「自白を強要された」と言われないように、交渉のやり取りは録音かビデオ撮影しておく必要もありますね。
ただ、浮気発見直後の修羅場で、このような冷静な話し合いをするのは難しいかもしれません。夫か浮気相手が素直に浮気を認めるような性格でない限り、すぐに自白する、浮気を認めるのに期待するのは厳しいと考えられます。
自分で写真撮影できたら、強い浮気の証拠になる!
夫の家に踏み込み浮気現場を目撃した際に、写真撮影に成功したら証拠としては強いものになります。夫と浮気相手があなたに気づかずに行為に及んでいたら、スマホなどで写真か動画を撮影するという方法です。
ですが、実際にそのような現場に出くわしたら、冷静にシャッターを押すことはほぼ不可能のはず。ショック状態になりますし、写真を撮影するなんてことも頭に浮かぶことはないでしょう。浮気を疑って家を訪問した以外は、証拠の撮影は難しいと言えそうです。
免許証など身分証明書を提示させて
夫と浮気相手、そしてあなた。この3人で、その場で冷静に話し合うことが不可能な場合もあるはずです。そんな時は浮気相手の身元が分かるような免許証などを見せてもらい、コピーするか写メをするなどして保存しておきましょう。浮気相手の身元というのは、とても大切なものです。後から慰謝料を請求する際にも氏名や住所は必要です。冷静さを失っても、まずは相手の身元を特定することを意識してくださいね。
浮気現場に遭遇した場合、不利になるような行動は避けて!
夫が他の女性とベッドにいるのを目撃したら、誰だって冷静でいられるはずがありません。怒鳴ったり、泣いたり、責めたり・・。衝動的に夫や浮気相手に殴りかかってしまうことだってあるでしょう。ですが、ここで冷静さを保たなければ、後々あなたが不利になってしまいます。非常に難しいことですが、努めて冷静さを失わないことが大切です。
夫とその場で喧嘩するのは止めよう
優しい夫、あなただけを愛してくれていた夫が、他の女性と深い関係になっていた。この現実を突きつけられたら、誰もが感情を爆発させてしまうはずです。夫を怒鳴り、罵ってしまうのも当然の行動といえます。
しかし、浮気現場で夫とあなたが修羅場を展開してもいいことは一切ありません。ずる賢い女性であれば、喧嘩している間に「あの・・すみません」「お邪魔しました」等と言って、その場から立ち去ろうとするでしょう。あなたも夫に神経が集中していれば、女性が逃げたことですら気が付かないかもしれません。
浮気している男というものは、あなたが爆発し、深く問い詰めれば問い詰めるほど自分の逃げ道を探します。あなたの怒りを収めるために嘘をついたり、ごまかしたりするものです。本当のことが知りたいと思うのであれば、その場で大喧嘩に発展するような行動は避けた方が得策です。
浮気相手に暴力をふるうのは絶対にNG
あなたの怒りが夫には向かずに浮気相手に向かった場合、女性を殴ったり蹴ったりするような行動に出る可能性があります。普段であればそのような行動はしなくても、浮気現場を目撃するような場面に出くわせば、無意識にやってしまうのかもしれません。ですが、原因はどうであれ暴力をふるえばあなたが悪くなるのは当然です。相手がケガをしたり、被害届を出せば立件対象になるでしょう。
感情的になってしまう気持ちは十分理解できます。しかし、浮気相手の女性に手を出すのだけは絶対にやめてください。悪いのは夫や浮気相手ですが、カッとして浮気相手に暴言を吐いたり、暴力をふるうのだけは肝に命じて我慢してください。
浮気現場を見てから夫が信じられないのは当然の心理です
夫が他の女性を抱いていた、しかもこの目で見てしまった・・こんな時は夫を信じられなくなっても当然です。今までの信頼関係は一気に崩壊し、憎しみや悲しみで一杯になるはずです。最愛の人に裏切られた苦しみは、あなたにしか分からないですよね。
今後のためにも話し合いをしてください
今はまだショックが強く、どうしたらいいのか分からないでいるかもしれません。まずは夫と話し合わなければいけませんが、話し合いをする元気すら残っていない状態ですよね。しかし、問題を長引かせる訳にはいきません。今後、夫とやり直すのか、それとも離婚するのか。これを決めるためにも、話し合いは必要です。
夫が謝罪し、反省して二度と浮気相手とは会わないと誓うのか、それとも適当な言い逃れをしてその場を誤魔化しているのかを、見極めなくてはなりません。話し合い時の夫の対応を見てしっかりと判断しましょう。この先、どうするのかを選ぶ権利はあなたにあります。
同時に浮気調査を依頼し、その後の関係についても徹底調査しよう
あなたの夫が「浮気相手とは別れる」と言っても、そのまま信用するのは止めた方がいいでしょう。なぜなら、浮気相手と別れたことにして関係を継続していることも考えられるからです。また、言い逃れや言い訳ばかりを繰り返す夫の言うことも信用しないでください。「あの女性とは一夜きりの関係で継続的な浮気ではない」「酔って家に招き入れただけ」と言うのは完全な言い逃れです。
話し合いを始めるのと同時に、あなたは浮気調査を探偵に依頼してください。特に単身赴任先の浮気だと、あなたの目が届きにくいため関係が継続している可能性が高いはずです。「彼女とはもう別れた」と言いつつ、浮気を継続していれば許すこと等できません。ここは、探偵を雇ってすべて調べ上げる必要があります。
「不貞の証拠」を得て、不倫関係が事実だった証拠を押さえよう
法的に「浮気」と認められる証拠を「不貞の証拠」といいます。これは、夫と浮気相手の間に確実に肉体関係があったことが認められる証拠になります。浮気相手とラブホテルを出入りしている写真や動画、浮気相手の家を最低でも3回以上出入りしている写真や動画などが不貞の証拠です。
あなたは浮気現場に遭遇しましたが、残念ながらその証拠がありません。いくらあなたが「見た!」と言っても、夫や浮気相手が否定したらどうすることもできないでしょう。浮気があなたにバレてもなお不倫関係を継続することがあれば、夫を信用するなんて不可能です。浮気現場をあなたが見た後に探偵が不貞の証拠を押さえたとしたら、あなたに嘘を言っている重大な証拠になるはずです。
不貞の証拠が出ても再構築を考えるなら・・
いくら許せないといっても、離婚できない事情があなたにあるかもしれません。例えば子供が小さい、経済的に将来が不安、まだ夫のことを愛している。「そんな男とは離婚しちゃえば?」と友人に言われても、離婚できない事情があれば再構築を考えてもいいのです。
その場合は、不貞の証拠を夫に提示し、まだ浮気相手と関係が続いていることを指摘しましょう。そして、今後どうするつもりなのか、浮気相手と別れるのか否か。あなたに対して嘘をついていたことをどう思っているのかを聞いてください。浮気がバレた後にも関係があることが発覚した今、夫は正直に話すほかに手段はありません。やり直したいと夫も真剣に思っているなら、再構築は可能なはずです。
不貞の証拠があれば再構築が失敗しても心配無用です
あなたと夫の話し合いにより、再構築に向けて頑張っていこうという意見がまとまったとしましょう。このようなケースは再構築も比較的スムーズに行くはずです。とはいえ、あなたがどこまで許せるのか、また「やっぱり許せない」と後から思うのか・・。それは誰にも分からない話です。
一度は許そうと思っても、再構築が失敗することも勿論あります。後で離婚したいと思った場合も「不貞の証拠」があれば、離婚の原因が夫の浮気なのは明らかです。性格の不一致などによる協議離婚ではなく、夫の浮気が原因で離婚したい、慰謝料請求をしたいと思った時も不貞の証拠は役立ちます。ただし、夫の浮気を知った日から3年で時効が成立するので、2年半程度を目途に最終判断すべきでしょう。
離婚する時も不貞の証拠は役立ちます
やっぱりこの人とはやっていけない・・そんな時も不貞の証拠があれば、有利な立場で離婚が可能です。証拠によって、夫の不貞行為は明らかです。離婚の原因が夫にあるのは誰の目から見ても分かりますよね。
夫や浮気相手に対して慰謝料の請求も出来ますし、離婚条件面でも有利になるのは間違いありません。浮気現場を見たとはいえ、形に残る証拠がないのは少し不利になります。不貞の証拠を押さえてから、再構築や離婚、慰謝料請求の話し合いを行うことがあなたの身を守る上でも必要ですね。
夫の浮気現場を見たら、すぐに浮気調査を!形に残るより強い証拠を得ることが大切です
夫の浮気現場に遭遇したら、誰しもが冷静でいられないはずです。しかし、その場で逆上したり、夫や浮気相手を殴っても問題は解決しません。逆に浮気相手から被害届が出れば、あなたが加害者になります。難しいかもしれませんが、あくまでも冷静さを忘れずに行動する必要があります。
まずは探偵に浮気調査を依頼し、関係が継続しているか否かを調査してもらいましょう。浮気がバレてもなお交際が続いているのであれば、事態は深刻です。不貞の証拠を提示し、夫の様子をしっかり観察しましょう。反省し、謝罪する様子があれば再構築も可能かもしれません。
ただし、浮気現場に遭遇するというショッキングな出来事は、あなたの心に深い傷を負わせています。数年後に「やっぱり無理」と思ってしまうかもしれません。そんな時でも不貞の証拠さえあれば、有利な離婚や慰謝料請求もできます。やり直したいけれど、今後どうなるか分からない・・そんな時にも不貞の証拠は役立ちます。まずは形に残る証拠を押さえておくことが重要かもしれませんね。