「浮気相手に仕返ししたい!でも犯罪は犯したくないし・・どこまでなら大丈夫?」
夫の浮気相手に対し、「仕返ししたい!!」・・そう思っている奥さんも多いかもしれません。なぜ私だけが、こんなつらい思いをしなければいけなかったのか。なぜ、あの女は今日も涼しい顔をして、平穏な状態で過ごせるのか。考えれば考えるほど、理不尽すぎて悔しいですよね。
でも、よく考えないで仕返しすると、自分が犯罪者になってしまう可能性もありそうだし、どこまでなら許されるのかというのが疑問です。浮気相手に対する仕返しは、何が犯罪になってしまうのか、どこまでなら許されるのか。しっかりと考えてみたいと思います。
目次
浮気相手にできる仕返しって何がありますか?
とにかく憎い夫の浮気相手に対し、何らかの仕返しをしたい時は、どんなことをしたらダメージが大きいのか?また、何をしたら相手が嫌がるのかが知りたくなると思います。
でも、やりすぎると自分が犯罪者になってしまいそう。どこまでなら許されるのかが分からない場合は、どうしたらいいのでしょうか。
違法な仕返しの仕方
あなたは自分がされた「浮気」以上に相手に辛い思いをさせたいと考えていても、やり方によっては『仕返し』は『嫌がらせ』になり、立派な違法行為になってしまう場合もあります。では、どんなことをしたら違法行為と認識されてしまうのでしょうか?
ネットなどで実名を挙げて公表する
例えば、あなたがインターネット上の大型掲示板に、浮気相手の実名を挙げて誹謗中傷したとします。
または、自身のブログに浮気相手の実名を挙げて「この女は私の夫と不貞行為をした」と浮気されたことを公表したり、SNSで拡散するのは完全に名誉棄損に該当します。
「だって嘘じゃなくて事実だよ!」と思うかもしれませんが、例え事実でも実名入りで誹謗中傷した場合は、完全に名誉棄損、侮辱罪、プライバシーの侵害にあたるでしょう。この場合、3年以下の懲役もしくは禁錮、または50万円以下の罰金という厳しい処分が下されることになります。
近所などにビラを配る
インターネット上での誹謗中傷は不特定多数の目には止まりますが、浮気相手の身近な人が見るとは限りません。「もっと身近な人たちに、あの女の悪事を広めたい!」と考えて、近所にビラなどを配ったとしたらどうなるでしょうか。
この場合もネット上に実名を挙げられるのと同様に名誉棄損、侮辱罪、プライバシーの侵害にあたります。
浮気問題ではあなたが被害者ですが、ネット上やビラなどで相手の実名を挙げて公表すれば、あなたが加害者になってしまいます。不貞行為は倫理上の不法行為ではありますが、犯罪ではありません。なのにあなたがこのような行為をすれば、相手が告訴した場合は刑事罰が下る可能性もあります。
グレーゾーンな仕返しの仕方
では、違法行為にはなるかどうかは、あなたのやり方次第・・ともいえるグレーゾーンな仕返しにはどんなものがあるのでしょうか。
浮気相手の職場に知らせる
例えば、浮気相手の職場に「○○さんがうちの夫と浮気をしています」というのはNGです。名誉棄損に該当する危険性があります。職場の不倫で会社に責任問題を問いかけても対応してもらえない可能性が高いです。
なので、職場に浮気を知らせようと思ったときには内容証明を使います。
会社に内容証明郵便が届けば、何らかのトラブルが発生していることを会社側は知ることになるでしょう。しかし、この場合も郵送方法が問題になります。
職場の人に「見てください!」と言わんばかりに個人あてに郵送しなかったり、親展扱いで郵送せずに誰かに開封されてバレた場合は、あなたの責任が問われます。
悪いことなどしていないはずのあなたが、名誉棄損で訴えられる可能性も。ですから、必ず会社へ内容証明郵便を送る際は、「個人名」「親展扱い」で行うことが大切です。
浮気相手が同僚だった場合は?
浮気相手があなたの夫と同僚だった時はどうなるでしょうか?この場合も会社に言うと名誉棄損になるのでしょうか?
もし、あなたが夫と離婚しないつもりであれば、以降の浮気を回避するために「会社へ相談」するのであれば、違法にはなることは少ないでしょう。
ですが、離婚するのに夫と浮気相手の不貞行為を伝えた場合は、単なる「誹謗中傷」と捉えられてしまうようです。ただし、離婚しないのであれば、会社に夫の浮気を伝えるのはデメリットも多いと考えられます。閑職へ追いやられたり、出世コースから外れる可能性も高いからです。
会社や自宅に乗り込む、電話で浮気をばらすのは完全にアウト
どのケースにおいても、逆上して相手の会社や自宅に乗り込む、電話をかけて「お宅の○○さんが不倫しています!」と中傷するのは、法的にもアウトです。
いくら憎しみがつのっていても、絶対にやってはいけません。ネット上に実名を公表したり、誹謗中傷ビラをまくのと同様、名誉棄損やプライバシーの侵害にあたってしまいます。
何度もいいますが、「浮気」「不貞行為」は倫理上の「不法行為」に該当しますが、犯罪ではありません。
ですが、名誉棄損した場合は、完全な『犯罪者』扱いをされてしまうでしょう。不倫で前科はつきませんが、名誉棄損や侮辱罪で起訴されれば、前科がついてしまいます。あなたが被害者のはずの浮気問題で、加害者になるのは大損以外の何物でもないことを覚えておきたいものです。
浮気相手の両親に知らせる
自宅や職場への内容証明郵送を拒否された場合であれば、浮気相手の実家へ慰謝料請求のための内容証明の郵送は可能です。ただし、この場合も職場同様、個人名宛、親展で郵送するのがルールです。親子間であっても、プライバシーの侵害や名誉棄損は成立します。
また、浮気を止めるように言っても交際を続けるような場合、「浮気をやめさせる」目的であれば、両親に相談しに行くという方法もアリです。ただし、あなたが夫と別れずに、再構築を考えていて浮気相手と接触をとらせたくないという場合のみ有効です。
離婚することが決まっているのであれば、両親への通達は単なる「嫌がらせ」になってしまい、逆にあなたが加害者になる可能性があります。
浮気相手の配偶者へ知らせる
あなたは夫と浮気相手の不倫を知っています。
でも、浮気相手には夫がいて、しかもその夫は二人の不倫を知りません。浮気相手は何食わぬ顔をして平穏な日々を送り、しかもあなたの夫と別れる様子もない。自分の夫をも騙して、不倫を続けているとしたら・・。あなたはどうするでしょう?
基本的には、不倫、不貞行為というものは褒められたものではありません。でも、腹いせ目的であなたが浮気相手の夫にコンタクトを取り、浮気をバラすのは「違法行為」に該当する可能性もあります。
ただし、自宅へ慰謝料請求の内容証明を送ってバレた、または関係修復を目的として浮気相手の夫に相談するというのは、完全な違法行為とはいえません。
もちろん、自宅へ内容証明を送る際にも、個人名宛、親展というルールは同じです。でも夫婦である以上、それが何なのかを夫は確認できるはずです。その結果、浮気がバレたとしても、あなたの責任にはなりません。
あなたの夫へ慰謝料請求されることもあります
浮気相手の配偶者が不倫、不貞関係を知れば、もちろんあなたの夫に対して慰謝料請求をする権利があります。浮気相手に慰謝料を請求しようと思っても浮気相手の配偶者からも慰謝料を請求されて相殺で終わってしまうことも考えられます。
それに浮気問題が泥沼化し、その結果、双方が離婚ということも考えられます。
浮気相手の配偶者に相談して事態解決に向かうか、泥沼化して訴訟合戦になるかは誰にも分かりません。投げやりな気持ちで浮気相手の配偶者へばらすという行為は止めておきましょう。
浮気問題を解決する手段で連絡を取るのは大丈夫なケースが多い
職場、親、配偶者ともに言えますが、「単に浮気をバラしたい」「仕返ししたい」というつもりで連絡を取ると現状よりも状況が悪化する可能性が出てきます。
それこそ、浮気相手が嫌がっているのに無理やり連絡を取ると話がこじれてしまうことになります。それは嫌がらせ、仕返しとしてはいいかもしれませんが、犯罪になってしまっては元も子もないですよね。
なので誰かに浮気をばらすというよりも、浮気問題を解決したい、夫との元の生活を取り戻したいという意思の元、内容証明を送ったり、連絡を取るまでにとどめておきましょう。
どうしても浮気相手と刺し違えるんだ、痛み分けをしてやるというのなら止めませんが、泥沼はほぼ確定です。
できる限り仕返しするつもりで第三者に連絡を取ったり、浮気問題を話すのはあなたのためにも止めておきたいですね。
合法的に出来る浮気の制裁方法は?
気持ちは理解できますが、浮気相手に「仕返しを」と考えるのは危険です。一歩間違えば、あなたが違法行為を疑われ、民事上はもちろんのこと、刑事罰を下される危険もでてきます。
ただし、浮気相手がのうのうとシャバを歩いているのは腑に落ちないですよね。こっちは夫婦関係がどうなるかわからない修羅場なのに、浮気相手だけの家庭が保たれているなんて誰だって気に入らないですよ。
やはり、浮気相手に制裁を考えるのであれば、合法的に、絶対にあなたが悪者にならない手段を取っていきましょう。合法的な浮気相手への制裁として慰謝料請求があります。
浮気相手に慰謝料を請求する
日本では、いくら相手が悪いことをしたり、犯罪者だったとしても、直接的に仕返しすることは禁じられています。浮気相手を殴っても相手が罪の意識があって訴えないということもありますが、基本的には手を出した時点でアウトです。
合法的に制裁したり、あなたが受けた被害に対しての謝罪は「お金」で解決させるのが一般的です。「お金を払ってもらっても気が済まない!」と思うかもしれませんが、あなたをこれ以上傷つけないための方法ですし、ただお金を払って終わりという方法ではありません。
この先を読んでもらえばわかると思いますが、慰謝料請求は特に相手が誠意を見見せてこない時ほど有効な方法でもあります。
慰謝料請求といってもただ、もちろんお金を払ってもらって終わりというわけでありません。お金を請求する際のやり取り(示談)のやり方であなたも納得のいく制裁をできるでしょう。
- 浮気を認めない浮気相手に恥をかかせることができる
- 浮気相手の家庭へ金銭的なダメージを与えることができる
- 浮気相手の家族に不倫が知れ渡ることになる
浮気相手への示談の仕方
探偵に調べるなりして浮気相手を特定します。そして弁護士さんと一緒に行くのが何よりも効果的ですね。職場の人なら仕事終わりを待ち伏せして話し合いをしましょう。家庭がある家なら相手の自宅近くで話し合いを持ち掛けましょう。話し合いが後日にならないようにすることが大切です。ボイスレコーダーでの録音も忘れずに。
浮気相手に話しかけた後、ファミレス、喫茶店に移動して話し合いをしましょう。
そして、相手に慰謝料請求の通知を手渡しして読んでもらいましょう。普通であれば、「問題をこれ以上大きくしたくない」と浮気相手は考え、慰謝料を支払らい、示談に応じてくれるでしょう。誠心誠意反省している場合はあなたの心も少しは納得するのではないでしょうか。
ただ、中には「浮気なんてしていません。」「証拠は?」としらばっくれたり、あなたの納得のいかない対応をしてくることがあるでしょう。そんな時には次のように対応していきます。
相手が認めない場合は「それじゃあ裁判しますから」と一言いって立ち去りましょう。浮気の証拠については一切話しません。相手はどこまで情報を知っているから分からないから余計に不安を感じさせることができます。その後、相手の自宅に内容証明を発送して裁判を起こすんです。
相手の自宅に内容証明を発送したり、裁判での慰謝料請求となれば相手の配偶者にも知れ渡ることになると思うでしょう。
あなたの知らないところで、相手はもうかなり焦りますよ。しばらくは訴えられるという不安でいっぱいになって仕事も手につかないでしょう。
浮気相手を訴える
内容証明を送ったにも関わらず、慰謝料を支払わない。または、不服があるとして無視した場合は、浮気相手を訴えましょう。
裁判に発展すれば、時間やお金がかかるので、相手に対しても精神的苦痛や金銭的な負担を負わせることになります。これこそが、あなたが出来る合法的な「仕返し」と言えますね。
必ず浮気の証拠を用意しておきましょう。
あなたがどこまで浮気の証拠を握っているのかわからないので、相手は「浮気の事実を否定する」ことしかできません。
そこで夫と浮気相手がホテルに入る写真を見せたらどうなるかわかりますか?どんなに裁判所で「浮気なんて知らない」と主張したところで証拠を見せたらそれだけで終わりです。
裁判はほぼあなたの勝ちです。
浮気相手が嘘をついているってみんなの前で認めさせることができます。証拠を持ちながら浮気相手が必死に言い訳をする姿はとても滑稽ですよ。みんながいる前で浮気相手に赤っ恥をかかせることができますから。
さらに最後まで言い逃れをしたとして、慰謝料の額も少し多めにもらうこともできます。
こんな風に浮気相手に仕返しができたらあなたも満足じゃないですか?
→「浮気相手を訴えたら、辛い思いをさせることはできますか?」
浮気相手を追い込みすぎて逆恨みされた事例
「浮気相手に仕返しをしたい!」「何かしなければ気が済まない」と、浮気相手を様々な方法で追い込みすぎた場合、「逆恨み」ともとれる嫌がらせに合うケースも頻発しているようです。では、どんな事例があったのかご紹介しましょう。
浮気相手が夫と離婚する羽目に・・そして逆恨みが始まった
浮気相手にも夫がいることが判明したので、夫にも連絡をとり相談。私も浮気相手に対して慰謝料を請求しましたが、夫も当然、浮気相手の夫に慰謝料を支払い、お互いに二度と会わないことを条件に示談で解決しました。しかし、浮気相手の夫婦はその後離婚。親権は夫で妻の方は追い出されてしまったそうです。
しかし、私が浮気相手の夫に不倫をばらしたことが離婚の原因だとして、なぜか私が訴えられる羽目に。プライバシーの侵害を問われ、裁判沙汰になりそうです。なぜ、私が訴えられなければならないのでしょうか。
不貞行為はないと言い張り、逆に名誉棄損と言われた
夫の浮気相手がどうしても許せず、慰謝料を請求しましたが無視され、あえなく裁判を起こすことになりました。しかし、「肉体関係はなかった」とし、慰謝料の支払いを拒否しています。また、不貞行為がなかったのに訴えられたとし、今度は私に名誉棄損による損害賠償を支払えと言ってきます。キスの写真やラブレターでは浮気の証拠にはならないと言われて困っています。
無言電話が続いています
浮気相手が夫と別れようとしないので、なんとかして相手の実家を突き止め不倫関係を止めさせるようにお願いしました。その女性は仕事を辞めて田舎に戻ったようですが、最近、無言電話が続いています。子供もいるし不安ですが、誰からの電話か分からず怖いです。多分、浮気相手だとは思うのですが、精神的に不安定になっているようで罪に問えるかどうかも分かりません。
第三者に話したり、むやみな行動を起こすと逆恨みされることもある
浮気の事実を職場や親、または配偶者に積極的に相談した場合、自分が悪いにも関わらず逆恨みされることも多いようです。その結果、自身が会社を辞めたり、離婚に発展した際は、今度はあなたが行った行為によって精神的苦痛を負った・・と言い出しかねません。
また、きちんと交渉もせずに、裁判をさっさと起こした場合は、向こうもかなり追い詰められることが予想されます。その結果、弁護士を雇い、今度はあなたに関する問題点や、不貞行為がなかったにも関わらず裁判を起こされた等と言い出す可能性もあります。
そうなれば、あなたは浮気されて傷ついているにも拘らず、もっともっと深いダメージを精神的にも金銭的にも負ってしまうことになります。第三者に公言するよりもさっさと証拠を集めて浮気相手に慰謝料請求し、解決しましょう。
むやみな復讐・仕返しをするのではなく、合法的なやり方でけじめをつけて自身の幸せを考えよう
夫の浮気を無かったことには出来ませんが、いつまでも夫や浮気相手を憎み、復讐を目的にしても、あなたは幸せになれるでしょうか。
仕返しをすればスッキリするかもしれませんが、逆恨みをされたら、また同じようにあなたが仕返しや嫌がらせを受ける可能性もあります。
だからこそ、慰謝料請求という合法的なやり方で浮気相手に制裁してやりましょう。
特に相手が浮気を認めようとしなかったり誠意のある行動をとらない相手になるほど、慰謝料請求というやり方は相手を追い込むことになります。
相手の家庭だけ無傷で済ませたくない、相手にダメージを与えたい、相手に恥をかかせたい。慰謝料請求でそういった気持ちを少しでも晴らすことができるでしょう。
その後に、ゆっくりと旦那さんとやり直すなり、離婚するなり自分の幸せを取り戻してくださいね。
まずは、あなたが受けた精神的苦痛に対して、慰謝料をしっかり受け取ることを第一に考えましょう。そしてけじめをつけた後は、これからの自分の幸せだけを考えて生きて欲しいと思います。
あなたが辛い思いをした日々は、どれほどのお金を支払ってもらっても癒えることはないかもしれません。ですが、やり方を間違えたら、あなたが今度は違法行為に問われる危険性もあります。
慰謝料請求というやり方で浮気相手に仕返しを考えているなら、証拠を集めましょう。慰謝料請求には浮気相手が浮気をしていたことが証明できることが前提条件として必要です。
証拠としてはメールのやり取りだけではなく、探偵などを使って浮気相手と夫の浮気現場を抑えられるとベストですね。費用がかかるから自分でやるのではなく、合法的な仕返しをするために準備は徹底してやりましょう。
でないと弁護士さんも動いてくれませんし、裁判をしても負けてしまいますし、あなたの労力もお金も無駄になってしまいます。
慰謝料請求をせずに「ただ相手が憎い」と思い続けるか、実際に行動に移して浮気相手に痛い思いをしている姿を見ることができるのかはあなたの自由です。
ただ、あなたが少しでも相手に責任を取ってもらいたい、自分の辛さを癒したいと思っているなら行動に移して損はないと思いますよ。