夫が「肉体的な浮気」ではなく、精神的な「心の浮気」をしていることが分かったら、あなたはどう思うでしょうか?LINEなどでハートマークつきのやり取りをしていたり、堂々と「彼女は心の癒しなんだ」等と言われたら、どうしていいか分からなくなってしまうのも無理はありません。「体だけの関係の方がまだマシ」なんて声があるのも当然といえるでしょう。
今回は夫の心の浮気について考えていきたいと思います。
目次
そもそも心の浮気は浮気になるの?
一般的な浮気の定義は「既婚者が配偶者以外の異性と自分の意志で肉体関係を持つこと」に限定されます。あなたの夫が相手の女性と関係を持っているのであれば、それは法的に「浮気」と認められますが、心の中で「好きだ」と思っている場合には定義上は「浮気」には該当しません。
でも、中には「体だけの関係なら、精神的なつながりがないので許せるけどプラトニックな恋愛関係は絶対に許せない」「精神的に浮気相手になびかれるのが一番イヤ」という女性の声も多く、心の浮気が「浮気」「不倫」に当てはまらないことに疑問を持つ人も多いはずです。
心の浮気は、夫があなたではない別の女性に惹かれている状態です。体の関係がなかったとしても、夫の気持ちがエスカレートすれば、体の関係を持つのも時間の問題でしょう。そのため一般的な浮気に当てはまらなくても、心の浮気は十分浮気だといえます。
心の浮気と体の浮気の違い
心の浮気と体の浮気は男性の気持ちの有無が関係しています。
心の浮気は夫が妻以外の女性に対して恋愛感情を抱くことで、体の浮気は妻以外の女性と体の関係があることです。
男性は性欲を満たすために恋愛感情がなくても女性と体の関係を持つことがあります。風俗を考えるとわかりやすいかと思います。
一方で心の浮気は女性と体の関係の有無に関わらず、特定の女性に好意・恋愛感情をもって接している状態です。
プラトニックな浮気なら許されると思う夫たち
夫の多くは「精神的な恋愛は浮気には当てはまらない」と考えます。その理由として考えられるものにはいくつかありますが、女性と男性の不倫に関する定義が大幅に違うことが一番大きな原因ではないでしょうか。
前述しましたが、普通の浮気の定義は肉体関係だけに注目を置かれます。「体の関係さえなければ浮気じゃないなら、大丈夫」と考えたり、「誰かを好きになることで生活に張りがでるならイイことだ・・浮気じゃないので妻にも迷惑をかけていないし」と男性は思う訳です。プラトニックな関係は浮気ではない、誰かに咎められるようなものではないと思えば、「それくらいいいじゃないか」と夫が感じるのも無理はないのかもしれません。
たとえばアイドルに熱中するのと同じ程度だと考えた場合、誰かを好きになることで毎日が楽しいのだからなぜ妻が文句を言うのか理解できない人もいます。そこには男女の考える「浮気」に大きな隔たりがあるのは間違いないといえるでしょう。
心の浮気こそ許せないと考える妻たち
その一方で妻は夫が精神的に他の女性に惹かれることを生理的に嫌がります。逆に身体だけ、体目当ての関係だった方が、許せる!・・そう考える人の方が多いかもしれません。
女性は精神的なつながりを大切にします。誰かに思われ、愛されることが、一番重要なことと考えます。大切な夫が自分ではない、他の女性のことを一番大切に思っている、いとおしいと思っていると考えるだけでも、絶望感で一杯になります。男性が考える「プラトニックなら許される」という定義は女性には一切認められません。
心の浮気はどこからアウトなの?
心の浮気が進行して、「相手のために何かしたい」と思い始めたらアウトです。「2人で一緒の時間を過ごしたい」と考えだしてもアウトでしょう。
心の浮気が進行すれば、自分のお金でプレゼントを買ったり、2人になるためにレストランや喫茶店で一緒に食事をとったりと、具体的な行動に繋がってしまいます。そして心の中に秘めた思いを具体的な行動に移してしまうと、自分の思いが相手に伝わってしまうのです。
男女問わず、魅力的な異性に憧れの気持ちを抱く方は少なくありません。容姿や立ち振る舞い、仕事に取り組む姿勢といったさまざまな魅力が備わっている異性に憧れの気持ちを抱くのは自然なことです。ただ会話をしたり、一緒に仕事に取り組むのも楽しいでしょう。そこで留まれば、問題は起きません。ですが憧れを超えて、相手のために何かをしたいと行動を起こせば、もう心の浮気と呼べません。
なぜ心の浮気が起こるのか?
心の浮気にせよ、体の浮気にせよ、浮気された側は大きく傷つき、悲しみにくれます。でも、ここで夫を責めても根本的な問題の解決にはならないと思います。なぜなら、何か原因があって夫が他の女性に思いを寄せるのであれば、今回は責めて止めさせたとしても、必ずまた違う誰かに惹かれるでしょう。なぜ心の浮気が起きるのか、あなたなりに考えることも時には必要です。
夫の感情面のケアが足りていない
有名なマリッジカウンセラーのM.gary Neumanさんは、心の浮気が始まるきっかけは「夫の感情面のケアを怠ったときである」と語っています。あなたは夫との会話に時間をさき、夫を理解したようなつもりになっているかもしれませんが、夫の気持ちが満たされているかどうかについて考えたことがありますか?
二人の会話の多くが子供のことだったり、ローンの支払いなどの連絡や報告に過ぎなければ、感情面のエネルギーが満足しないまま時間が経過します。夫婦共通の趣味や夫の考えに共感したり、思い切り笑ったり、感情をぶつけあうような経験を共有することが減ると、夫は家の外に心の閉塞感を満たす相手を探すといいます。この話を聞いて思い当たる節はありませんか?
いつも夫より強い立場で上から目線の発言をしていませんか?
心の浮気をされる女性に多いのが、夫よりも気が強く、上からの立場で発言をする人です。夫がおとなしい、または優しいのをいいことに、いつも上から目線で発言していれば、家庭外に癒しを求めてしまうのも無理はないかもしれません。もちろん、浮気は「した」人が悪いのは言うまでもありません。しかし、他から見たら「あの気の強い人が奥さんだもん・・浮気しても仕方ないよね」と噂されるレベルにあるとしたら、あなたにも反省の余地はあります。
自分の立場に置き換えて考えてみたらわかります。いつも夫にガミガミ言われ、しかも口答えも許されなかったら、あなたはどう行動するでしょうか。浮気(肉体関係を持つ)する勇気もないし、バレたら大変なことになる。でも上司の●●さんはいつも優しく気にかけてくれる・・そうなれば、心の浮気もあなたもしないとは言い切れないのではないでしょうか。心が満たされず、寂しい思いをしている時に入り込んでくる素敵な人に心が惹かれてしまうのは、ある意味仕方がないことなのかもしれません。
心の浮気は体の浮気よりハードルが低い
心の浮気には、お金や時間といったコストががかかりません。頭の中で相手を思い描くだけでも満足できてしまうため、体の浮気よりもハードルが低いのです。職場での挨拶や仕事の打ち合わせといった当たり前のコミュニケーションで嬉しくなるなど手間がいらないのも特徴です。
一方、体の浮気では、逢瀬のためにホテルを確保したりバレないように気を張ったりとさまざまな手間がかかります。体の浮気がばれて、慰謝料を請求されるリスクもあるでしょう。家族の予定を気にしたり連絡手段を考えたりと、神経を使って疲れ果てるかもしれません。
ハードルが低い心の浮気は、誰でもできてしまう浮気です。体の関係がない分罪悪感を感じにくいため、真面目な夫こそ心の浮気にははしってしまうでしょう。
心の浮気は体の浮気より本気の浮気に発展する可能性が高い
心の浮気で最も怖いのは、「本気の浮気」になることです。しかも、体目当てではなく精神的に惹かれている相手と肉体までもが結ばれてしまうと、一気に感情は燃え上がり、本気の浮気、またはこれこそが真実の恋愛だと錯覚してしまいます。気持ちにブレーキがかからなくなってしまえば「この女性と結婚したい」と本気で考えるため、あなたとの離婚を口に出すようになる可能性もあるのです。遊び人で体目当てで若い女性と浮気しまくる夫より、一番怖いのが「心の浮気の果てに本気の浮気をする」真面目な夫であることを覚えておくようにしましょう。
心の浮気が体の浮気より本気の浮気に発展する理由
体の浮気は、自分の性欲やその場の雰囲気に流されてしまったなど、一時的な盛り上がりで終わるケースがほとんどです。一度限りの関係で終わる男女も少なくありません。
しかし心の浮気は相手の体だけが目的でなく、相手の性格や価値観といった外見以外に惹かれている場合がほとんどです。そのため時間を重ねれば重ねるほど、心の浮気は本気の浮気に発展してしまいます。
夫だけでなく相手も夫が好きになり、相思相愛の関係になってしまうと純粋な恋愛と同じ状態です。どこまでも感情が盛り上がってしまうため、体の関係に進むのも早いでしょう。そうなれば関係を断ち切るのは困難になってしまいます。
結婚前に遊んでいなかった男性は本気の浮気に発展しやすい
特に心の浮気から本気の浮気に発展しやすいのが、結婚前にあまり遊んでいなかった男性です。あなたとの関係においても、どうすれば良い関係を構築できるかが分からず、解決点を見いだせないままに家庭外に癒しを求める人は、人生経験・恋愛経験が乏しく「どう行動すべきか」ということが分からない人が多いのではないでしょうか。しかも、精神的にあなた以上に惹かれる女性が出来てしまえば「俺の結婚は間違いだった」と短絡的に決めてかかるため、阻止するのは非常に難しいといえるでしょう。
心の浮気が本気の浮気になると離婚になることも
心の浮気が本気になると妻との別れを簡単に決意して離婚をして浮気相手と一緒になることを望んでしまいがちです。
長期間妻にないがしろにされたと感じた夫は、浮気相手に本気になり、妻とのつまらない生活よりも、浮気相手との楽しい生活を連想するようになります。
最近では子供だけが離婚をしない理由で、冷え切った仲の夫婦は非常に多いです。そういった関係性の場合、ある日突然夫から「離婚」という言葉が出てきます。
夫と些細な喧嘩で「もう離婚よ!」などと発言した場合、簡単に応じられてしまうこともあります。
夫の心の浮気が許せないと思ったときの対処法は?
人間の感情をコントロールするのは、大変難しい作業です。もしかしたら、性欲のコントロール以上に難しいかもしれません。
理性で「妻以外の女性に惹かれてはいけない」と分かっていても、感情をストップすることはできません。この点から考えた場合、夫に心の浮気をやめさせるのは、非常にハードルの高いことだという事実をまずは自分自身で納得しましょう。
ですが、この状態を続けるのはお互いに不幸です。あなたも、夫とまた楽しい生活を送りたい・・と思っているのであれば何とかしなくてはなりません。対処法を5つご紹介します。
心の浮気で慰謝料請求が認められることも
心の浮気をされた妻としては浮気相手に対して、体の関係がある浮気と同じように慰謝料請求をしたいと考える人は多いです。
体の関係がなくても慰謝料請求が認められることがあります。
体の関係はなくても、手をつないだり、ハグやキスをする、食事をする、二人きりで旅行に出かける、高額なプレゼントをするといったことがある場合慰謝料請求が認められることがあります。
体の関係はなくても、夫婦関係が破綻する原因になると慰謝料請求が認められる可能性があります。
慰謝料請求をすることで初めて浮気をした側というのは自分たちのしたことの大きさを自覚します。
浮気を認めさせることによって初めて、あなたと夫の間にあったわだかまりについて話し合うことができて再構築ができたり、慰謝料請求を条件に夫と浮気相手を別れさせることもできるようになります。
自分に足りないことはなかったのか自問してみる
前述しましたが、まずはなぜ夫がよその女性に心だけ奪われてしまったのかを考え、自問して反省してみる必要があります。もちろん、すべてがあなたの責任ではありません。夫の心に隙があったからこそ、このような結果になったのは間違いありません。ですが、もし自分に何か心当たりがあるのなら、しっかり反省して心を入れ替えたところを夫に見てもらうのが一番です!ある意味、自分を磨くということに通じるといえるでしょう。
あなたばかりではなく、夫にも何か足りないところはあったのかもしれません。でも、ここでソレを攻め立てるよりは、あなたが上手に対応をとることが望ましいと思います。夫が浮気相手に本気にならないうちに、行動に移す必要がありますね。
夫と話し合う前に自分がどんな結果を望むのか考えよう
夫に心の浮気をやめてもらうためには話し合いが必要です。でも、まずは話し合いであなたが何を望むのかを考えてみてください。とにかく精神的な心の浮気を止めてもらうように頼み込むのか。または、どんな理由があって、その女性に惹かれたのか、いつからなのかを聞きたい。または、別れるつもりがないなら、今後はその女性とどんな関係を築くつもりなのか聞きたいなど、予め決めておくようにするといいでしょう。
何故かといえば、いざ実際に夫と話し合おうとすると様々な感情があふれ出てしまい、妻が一方的に嘆き悲しんで騒いで終わるというケースが後を絶たないからです。結局話し合いにもならず、何も解決せずに終わればどうすることもできません。
最初から、これとこれを聞く、これを解決したいと決めておき、どんな結果になるように話し合いを導くのかを考えておくと良いようです。
「体の関係はない」という夫の主張はただの浮気の言い訳のケースも
あなたはメールやライン、夫の言動などから「夫は心の浮気だけをしている」という判断をしているかもしれませんが、もう既に深い関係でいる可能性も十分考えられます。
夫がラインやメールで女性と仲睦まじいやり取りをしているのを問い詰めたときに「体の関係はない」「やってない」という主張は基本的には信じてはいけません。
実際に女性と会ったり仲のいいやり取りをしている場合、ほぼ確実にあなたの旦那は女性と不倫をしています。女性とのやり取りを認めつつもその場をやり過ごすために「ヤッていない」とプラトニックな関係だと言い訳をしているに過ぎません。
もし、問い詰めたときに「体の関係はない」と主張し、その後も連絡を取り合う仲のようであれば、実際に浮気調査をして事実を確かめることをおすすめします。
体の関係があるのであれば、浮気調査をすることでより確実に夫と浮気相手を別れさせる事ができます。慰謝料請求をすることで初めて浮気をした側というのは自分たちのしたことの大きさを自覚します。
なので心の浮気ではなく体の関係がある可能性があれば、夫と浮気相手を別れさせるためにまず浮気調査をするのがオススメです。
真剣に夫のことが好きなら再構築したい想いを伝えて
最終的に夫と今後について話し合わねばなりませんが、浮気相手と別れて欲しければ真剣にあなたの思いを伝えるのが一番です。心が満たされず寂しい思いを夫はしていたのかもしれませんが、あなたの言葉で我に返る可能性だって高い確率であるはずです。
生きていれば気持ちが揺れたり乱れることもあります。本当に大切なのは妻なんだと夫が自覚してくれれば、再構築も難しい話ではありません。夫の心の浮気であなたも傷ついているでしょうが、折れる時も必要な場合があることを覚えておくといいかもしれませんね。
夫の心の浮気は許せないけど、再構築したいなら反省しなければいけない時もある
肉体的な浮気もイヤだけど、心の浮気こそ絶対に許せないと考える女性は多いものです。しかし、夫婦間の信頼関係が出来ていなかったり、夫が疎外感を覚えている時は、家庭の外に癒しを求める時もあります。
もちろん、その対象が趣味やスポーツ、ペット等になればいいのですが、時として身近にいる女性に癒しを求めた場合は心の浮気に繋がります。特に結婚前にあまり遊んでいなかった夫であれば、心の浮気がきっかけで本気の恋愛や不倫に走りがちです。身体の関係がなければ一般的に浮気にはなりませんが、止めて欲しければあなたの行動や発言を反省し、話し合いを持たねばなりません。
体目当ての浮気以上に阻止するのが難しい「心の浮気」ですが、夫を責めたてることばかりを考えず自分の今までの行動を省みることで、打開するキッカケは残っているといえるでしょう。
夫が浮気相手の女性と体の関係がなくても頻繁に会っているケースや体の関係はないと主張をするものの実際にはただの言い訳で体の関係があるケースもあります。
そういった場合には慰謝料請求等ができます。慰謝料請求は浮気を解決するための大きな助けになるので、まずは夫と浮気相手の関係性について調べてみることが解決するための一歩になるのではないでしょうか。