「浮気をされるのはお前の努力が足りないせいだ」「浮気されるようなお前が悪い」・・浮気が発覚した際に、こんな暴言を吐く夫をどう思いますか?自分で不貞行為をしながら、その責任を妻に責任転嫁するなんて最悪ですよね。
あなた自身にも多少身に覚えがあったとしても、「浮気はされる方が悪い」と言って浮気を続けるような夫と再構築したい場合はどうしたらいいのでしょうか。
今回は「浮気はされる方が悪い」と言って態度を改めない夫について考えていきましょう。
目次
浮気は「する方」が絶対に悪い
「浮気はされる方が悪い」・・この言葉は「イジメはされる側にも原因がある」という言葉にも似ています。浮気もイジメも「される側」ではなく「する方」が絶対に悪いのは間違いありません。自分で悪事を働きながら、妻に責任転嫁。しかもまだ浮気を続けているとしたら、普通に考えたら慰謝料を請求して離婚されても仕方がない案件なのではないでしょうか。
夫婦には「貞操義務」がある
民法770条1条1項で夫婦の離婚原因に「配偶者の不貞行為」が認められており、また民法732条で「夫婦の重婚」が禁止されていることから、結婚した以上は「貞操義務」が発生します。どんな事情があろうとも不貞行為(肉体関係のある浮気)があれば、民法上は違反していることになり、あなたが離婚を申し出れば夫は拒否できない状態になります。
浮気はされる方が悪いというのはとんでもない言い訳で、法律上は一切認められません。何か問題があれば解決するための努力をすべきで、どんな事情があったにせよ「浮気」はする方が悪いのは確実ですよね。
「浮気をされるのはお前のせい」は完全なモラハラの可能性も・・
自分で浮気をしたにも関わらず「浮気をされるお前が悪い」などの発言は完全なモラハラ(モラルハラスメント)です。今回の浮気に関わらず、あなたの夫はモラハラが酷いのではないでしょうか。「俺のおかげで生活できる」「お前みたいな女と結婚したんだからありがたく思え」等と普段からモラハラ発言が目立つ夫は「浮気をするのはお前のせい」と言ってのけるケースが多いようです。
モラハラ夫は常に自分が上位に立たねば気に食わない
もしかしたら、あなたは常日頃、夫の機嫌を伺うような生活をしていませんか?何かあれば「お前が悪い」、自分の機嫌が悪くなっても「俺を怒らせたお前が悪い」と言われ続けると、浮気が発覚した時も「私にも悪いところがあったのかも」と責めてしまう傾向があります。
モラハラをする夫はプライドが異様に高く、自らの失敗や悪事さえ他人や妻のせいにしたがります。自分でも浮気は悪いことだと分かってはいても、それを妻に咎められるのは許せません。相手(あなた)は自分に完全に服従している、何を言っても(やっても)許されると思えば、考えられない酷い発言をするのです。
夫のワガママを受け止めているうちは浮気が続くかも
あなたの夫がモラハラ夫だった場合、浮気を正当化し続けるかもしれません。それは、あなたがいつも夫のワガママを聞き、受け止めているのが原因です。特に専業主婦が多く、「私が生活できるのは彼のおかげなんだ」と洗脳に近い形で思い込んでいると、「浮気したのは私に足りない点があったのかもしれない」と本気で思ってしまうのではないでしょうか。
こうなってしまうと浮気どうこう以前に、第三者に相談するなどして解決していかなくてはならない問題になります。自分は価値が無い、何を言われ続けても我慢しなければならないと思うのは、モラハラ被害の末期症状です。今後、あなたが精神的、または肉体的な被害をこうむる危険性もあります。
もしもこの記事を読んで夫がモラハラかも?と思ったら、「内閣府男女参画局」のDV相談ナビ(http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/dv_navi/)、もしくは各都道府県の婦人相談センター(http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/soudankikan/02.html)、女性センター(http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/soudankikan/06.html)に相談してみることをお勧めします。
夫を無視!夫婦生活の完全拒否など自分自身に身に覚えがあるケースは?
今度は逆に、あなたが夫を虐げてきたケースです。夫を無視したり、「嫌だ」「疲れている」「気持ち悪い」などとセックスを拒否し続けていた場合も、「浮気したのはお前のせいだ」と夫が言うかもしれません。
自分自身で「悪かったな・・」と思う時はどうすべきなのでしょうか。
セックスレスは浮気をしていい理由ではないが離婚請求されることも
特に多いのが、妻が一方的に夫婦生活を拒否し、セックスレス状態になっているケースです。特に重大な理由(妊娠や出産直後、病中・病後など)が無いにも関わらず夫の求めを拒否しているのは、やはり問題です。
夫婦には貞操義務があるということは、夫婦である以上、夫婦関係を持っているのが当たり前です。特に理由もないのにあなたが拒否していれば、「婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当するため、夫側から離婚請求されても仕方がありません。1年以上に渡ってセックスレスだった場合は損害賠償請求(セックスレスも精神的苦痛を負ったことになります)されることもあるのです。
ただし、このセックスレスが浮気をしてもいいと許されるかどうかは別です。あなたが拒否し続けたからといって「それなら仕方がない」と法律上は認められません。ただし、問題が大事になれば情状酌量という面において、罪は軽くなるかもしれません。理由もなくセックスを拒否するというのは、あなたが考える以上に重い事案といえます。
今の関係を見直して夫に浮気を止めて欲しい時はどうすべき?
浮気の原因が夫のモラハラなどではなく、あなたに一因があった時は、やはり今までの言動を改めて再構築していかなくてはなりません。浮気をした夫が一番悪いのは紛れもない事実ですが、あなたに身に覚えがあるのなら、まずはそこを改めましょう。そして、これからも夫と一緒に暮らしていきたいということを伝え、話し合ってください。
何でも話し合える明るい家庭を築こう
奥さんに何らかの理由があって浮気した夫は、下記のような理由で他の女性に目が向いてしまうことが多いようです。
- 家に自分の居場所がない
- 妻がいつもヒステリックで機嫌が悪く、文句ばかりを言う
- 朝も起きてこず、夜遅く残業して帰っても夕食の用意もなく寝ている
- 要望を言っても聞いてくれない、無視する
- 特に理由もなくセックスレス1年以上
夫にも足りない部分はたくさんあるでしょうが、これらのことに我慢しかねて浮気して「お前のせいで浮気した」発言に繋がっている可能性はありませんか?もし、思い当たることがあれば改めて行く必要があります。
ただし、夫の浮気を正当化してはいけません。浮気は浮気で反省してもらわなければ、再構築していくのは無理です。あなたたち夫婦はコミュニケーション不足だったのが、浮気の最大の原因だったのではないでしょうか?お互いに会話を交わし、思いやることができれば決して再構築が難しいわけではありません。
夫の心が完全に離れている場合は・・・
ただひとつ心配なのが、夫の心があなたから完全に離れているケースです。普通、浮気がバレた場合は「性的な関係にはなっていない」と言い訳したり、「お前の勘違いだよ」と言い逃れするのがほとんどです。あなたの夫のように「浮気をされるのはお前の努力不足だ」というようなケースは、完全に心があなたから離れてしまっている可能性もあるのではないでしょうか。
あなたが考えを改め、行動にうつしても夫の心にまったく響いていない様子があれば、離婚もやむを得ないかもしれません。あなたが言動を改めた後も浮気を続けていれば、もう打つ手はありません。また、モラハラ夫も浮気を止めることは多分ないはずです。こんな時は探偵に浮気調査を依頼して、ハッキリした浮気の証拠を掴んで離婚請求や慰謝料請求を考えた方が無難です。
どんな理由があっても浮気はする方が悪い!再構築が難しければ浮気の証拠を押さえ弁護士に相談を
「浮気はされた方が悪い!」「浮気されるのはお前の努力不足だ!」というのは完全な責任転嫁です。何が理由だったのか、それは浮気には一切関係ありません。浮気はされる側ではなく、する側が悪いのは間違いありません。
あなたに何らかの身に覚えがあり、悪かった・・と反省するようなことがあれば改めればいいだけです。夫とキチンと話し合いをし、再構築に向けて明るい家庭を築いていけるのであれば問題はないですよね。
ただ、ひとつ心配なのは夫がモラハラであなたを服従させている時です。あなた自身にそんなつもりはなくても、人格を否定されるような生活が続いている場合は、あなたの努力で何とかなる問題ではありません。「浮気はされた側が悪い」という発言はモラハラ夫に多いのが特徴。ここでしっかりと「自分が反省すべき事案だったのか」「夫がモラハラでこんなことを言われたのか」を判断しなければなりません。
とにかく、浮気が続いているようであれば探偵に浮気調査を依頼し、証拠が挙がった場合は弁護士に相談してどうすべきかもう一度考えてみる必要があるかもしれませんね。