【証拠もなく問い詰めても白状してくれますか?】
なんとくだけど行動が怪しげだし、急に残業や休日出勤、飲み会が増えた。誰かと深夜遅くまでメールやラインをしているようだし、オシャレに無頓着だったのに急にファッション雑誌を買うようになった。
そんな兆候があれば「浮気しているのでは?」と疑ってしまうのも当然です。あなたも当然、何らかの手がかりを押さえようと考えているはずです。でも、スマホやパソコンを調べて浮気の証拠を捕まえようと思っても、ロックがかけられていればどうすることも出来ません。だけど様子が変だし、浮気しているのは間違いない。このまま問い詰めて浮気を認めさせよう!!・・そう考えてしまうのも無理はないことです。
今回は決定的な証拠もないのに夫を問い詰めた場合どうなるのか?また、証拠がない時は何をしたらいいのかを考えていきましょう。
目次
証拠がないのに夫に問い詰めるのはやめましょう
証拠はないけど、様子が怪しい。「スマホも見ることが出来なかったし、えーい!このまま問い詰めてしまえ!」・・そんな風に考えている方はいませんか?気持ちは分かりますが、焦りは禁物です。浮気の証拠もなく夫を問い詰めるのは絶対にやめるべきです。
証拠もなく問い詰めると逆ギレする
「あんた!浮気しているでしょ!」と、証拠もなく夫を問い詰めた場合、逆ギレする人が多いので注意してください。あなたは何とかして夫に浮気を認めさせたい!という必死の思いで、矢継ぎ早に夫に対して「口撃」するはずです。それに対し、夫は理論立てて説明できないことが多く、その結果「逆ギレ」するという行動に至ってしまうようです。
そもそも男性は女性ほど「口達者」ではありません。上手な嘘をつけず、弁明することも出来ないとしたら、逆ギレするしか方法がないと考えます。「勘付かれているけれど証拠がないのなら、何とかこの場から逃れたい、あなたの追及から逃れたい」・・そう思えば逆ギレするのが一番だということを知っているのです。
証拠もなく問い詰めると言い逃れされてしまう
逆に、ある程度「口達者」な夫のお場合、のらりくらりと言い逃れを始めます。浮気の決定的な証拠がないのであれば、なんとでも言い訳が可能です。「女性と同じ布団に入っているところを妻に見られても、まだしていないと言え」という常套句さえ存在します。証拠さえなければ何とでも言い逃れができてしまうので、問い詰めても無駄だといえるでしょう。
証拠がないのに夫に問い詰めて発生した事例が知りたい!
証拠がないのに夫に浮気を問い詰めると、いったいどんなことが発生するのか気になりますね。実際にあった事例を確認して参考にしましょう。
事例1:証拠を隠滅し、浮気を完全に隠された
証拠もなく夫を問い詰めると、あなたに察知されたことに気が付き、証拠を完ぺきに隠滅して以降はもっと注意深く浮気をする夫もいます。
今までほとんど飲み会にも参加しなかった夫が、「友達と飲んでくる」「今日は会社の飲み会」等と言って帰宅が遅くなり、浮気を疑った妻が問い詰めました。しかし、「証拠を出せ」と夫が逆ギレしたのに対し、妻は証拠を提示できずに冷戦状態に・・。
実際に夫は同僚の女性と浮気をしていましたが、慌てて女性と交わしたメールやラインを全消去。以降は飲み会ではなく「残業」「出張」等と言って女性と会うようになり、もっと深い関係になってしまったという事例が発生しています。
浮気調査は最初が肝心です。最も掴みやすい証拠を消されてしまったことで、逆に浮気の発覚が遅れてしまうことも・・。妻に勘付かれたことを知れば、以降は注意深く浮気をするので証拠は掴みにくくなると言えるでしょう。
事例2:夫はシロだった!浮気を問い詰めたことで夫婦関係が破綻
浮気の証拠もなく夫を問い詰めたのはいいけれど結局はシロで、その上信頼関係が破綻して離婚に至るケースも発生しています。
休日出勤が続き、夫婦生活が減った妻が浮気を確信。夫を問い詰めたところ、本当に業務が忙しく休日出勤が増え、疲労のために夫婦生活がなくなったという理由でした。しかし、納得しない妻は夫を追い詰めてしまい、夫婦の信頼関係は完全に破たんしてしまいます。
精神的に苦痛を負ったとし、夫は妻に離婚と慰謝料の支払を要求。妻は謝罪しますが結局、離婚してしまうという結果に。証拠もなく問い詰めた場合、浮気などせずに家族のために働いてきた夫に大変な精神的苦痛を味あわせてしまうこともあります。大切な家庭を守るためにした行動が、逆に破たんさせる原因を作ってしまう可能性があることを覚えておきましょう。
浮気の証拠があった時に有利になること
証拠もなく夫を問い詰めると、浮気していた場合、そうではない場合共に悪い結果が待ち受けることが分かりました。では、証拠があればどんなことに有利になるのかを知っておきましょう。
一方的な夫側の離婚届け提出を阻止できる
民法上、浮気した側からの一方的な離婚届の提出を拒否することが可能です。浮気の証拠があれば有責者(あなたの夫)からの離婚届の提出を拒否できる「離婚届不受理申出」を提出できます。夫と別れたくない、再構築したいと考えている時も証拠があれば、夫からの一方的な離婚届の提出を阻止できます。
有利な離婚ができる
言い逃れできないほどの浮気の証拠があれば、有利な立場で夫と離婚できます。慰謝料の請求は勿論ですが、親権、財産分割などに際しても考慮されるのは確実です。また、不倫相手との間に不貞関係(肉体関係)があったことを立証できる「不貞の証拠」があれば訴訟に発展しても安心して臨むことが出来ます。
浮気相手に慰謝料の請求ができる
浮気の証拠があれば浮気相手に対して慰謝料の請求が可能です。家庭や夫婦関係を壊し、精神的苦痛を与えた憎き浮気相手からは、しっかり慰謝料を払ってもらわなければなりません。証拠がなければ「あなたの夫と浮気していません」「名誉棄損です!」と言われてしまう可能性がありますが、確実な証拠があれば心配する必要はありません。
浮気の証拠があった時に不利になること
では、逆に浮気の証拠があった時に発生する不利なことってあるのでしょうか?良いことばかりのような気もしますが、不利なことについても考えてみましょう。
精神的な苦痛を負う
明確な浮気の証拠があれば、あなたは精神的に大きなダメージを受けます。はっきりとした証拠がなければ「もしかしたら考えすぎかもしれない」「事実ではないかもしれない」という一抹の期待を抱いているはずです。しかし、証拠が提示されてしまえば、その期待は泡と消えます。あなたの大好きな夫は他の女性と不適切な関係だったことが明らかになるからです。
「知らない方が良かった」と、もしかしたら後悔するかもしれません。裏切られたことによる精神的な苦痛は予想以上に大きいことを覚悟しておきましょう。
不法な証拠集めは訴訟の際、不利になる
プライバシーの侵害や不正アクセス禁止法に該当するような方法で証拠を押さえた場合、裁判で証拠として認められません。例えば夫のカバンやスーツにボイスレコーダーを仕掛けて浮気相手との会話を録音した、勝手にパスワードを解析してスマホのメールやラインを見た時など「不法行為」に該当する恐れがあります。
妻が夫の物を探ったり、調べるのが違法なの?と思うかもしれませんが、それは立派なプライバシーの侵害にあたります。勝手に自分宛のものでは無い手紙を開封すると「信書開封罪」にあたるのと同様、家族間でも不法行為が問題になることもあります。不法行為によって得た証拠は裁判所では採用しないこともあるので注意が必要です。
浮気の証拠がない時は状況証拠を集めて探偵に調査を依頼しよう!
浮気の証拠はないけれど、なんとかしたい!出来れば再構築するにも離婚するにも慰謝料請求をするにも有利になる「不貞の証拠」を押さえたい!と思った時はどうしたらいいのでしょうか?浮気の証拠がない時にすべきことを確認しておきましょう。
法的に有効な浮気の証拠「不貞の証拠」とは?
慰謝料の請求をする際や、離婚裁判でも使える浮気の証拠を「不貞の証拠」といいます。裁判などで認められる浮気の証拠とは、相手との間に肉体関係があったことを証明する必要があります。「好きだよ」「愛してる」などのメールやキスしている写真などでは肉体関係が証明されないため、浮気の証拠としては認められません。
浮気相手とラブホテルに出入りしている画像や動画、浮気相手の家に最低でも3回以上出入りしている画像や動画などが不貞行為をした証拠「不貞の証拠」になります。不貞の証拠を素人が押さえるのは大変難しいため、探偵に依頼して入手する方法が一般的です。
まずは状況証拠を集めよう
不貞の証拠を押さえるために探偵に浮気調査を・・と思っても、何の手掛かりもなく依頼をするのと状況証拠があるのとでは、調査期間も金額も大幅に変わってきます。少ない資金で早く確実に証拠を押さえるには「状況証拠」が必要です。
- メールやライン
夫のスマホやパソコンを見ることができる状態であれば、メールやラインを見てみましょう。そこに浮気相手と交わしたメッセージは残っていませんか?名前やメールアドレスなども分かれば控えておきましょう。
- 通話履歴
頻繁すぎる通話履歴があれば、浮気相手の可能性があります。電話番号や名前を控え、通話時間がどれくらいなのか、何曜日の何時ころ通話していることが多いのかも確認するといいでしょう。
- 車の中やカーナビの履歴
移動手段に車を使っている夫の場合、車の中やカーナビの履歴を見ると浮気の証拠が見つかりそうです。グローブボックスやトランクにキス写真や避妊具、精力剤などが隠してあったり、ゴミ箱の中に夫が買わないようなもののレシートがある可能性があります。口紅のついたタバコの吸い殻やあなたのものではない髪の毛なども確認してみましょう。
カーナビの履歴で浮気相手の職場や自宅が見つかることもあります。また、ラブホテルへ行った痕跡なども残されているケースもあるので要チェックといえそうです。
- 日記をつける
夫の行動が怪しいと感じた日から、毎日日記を書くことをお勧めします。帰宅時間、残業、休日出勤、夫の機嫌など何でも結構です。とにかく夫に関して日記を書いていくと、いつ浮気するのか、浮気をする日の言い訳などが判明する時もあります。
浮気を実行する日がいつなのかが分かれば、浮気調査は格段にしやすくなります。憂鬱な日もあるでしょうが、夫の様子や動向も書き綴ると重要な状況証拠になるのは間違いありません。
証拠もなく夫を問い詰めるのはNG!まずは言い逃れできない浮気の証拠を押さえよう
決定的な浮気の証拠もなく夫を問い詰めるのは絶対にやめましょう。逆ギレしたり言い訳するばかりか、あなたに勘付かれたことを知って証拠を完ぺきに消してしまう可能性があります。また、夫がシロだった場合はもっと深刻な結果に。勝手に疑ったあなたに対し憎しみを感じたり、信頼関係が失われたとして離婚を迫られることも考えられます。
夫の浮気を解決したいのであれば、まずは決定的な浮気の証拠である不貞の証拠を押さえることが重要です。不貞の証拠があれば再構築はモチロン、離婚や慰謝料請求時にも利用できます。また、探偵を雇えば万が一シロだった場合も夫に浮気調査をしたことがバレることもありません。何事もなかったように元の生活に戻ればいいだけです。