夫が「飲み会だ」と嘘をついては女性と密会しているのを知った時、あなたはどう思うでしょうか。「体の関係はないから浮気ではない」と堂々と言い張り、メールを交わしたり食事に行ったり・・。妻を何だと思っているのだろうと悲しくなってしまいます。
体の関係がなければ浮気とは認められないという噂も聞きますが、果たして本当なのでしょうか?精神的に相手を好きになれば、それはもう浮気と言っていいような気もしますが、実際のところはどうなのでしょう。今回は「肉体関係はない」という夫の言葉は信用できるのか、夫に浮気を認めさせるにはどうすべきなのかを考えていきたいと思います。
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女性と二人きりで会って「肉体関係はない」はほぼ信用できない!
「夫の様子が怪しい、いつもと違う。」そんな妻の悪い予感は往々にして当たっています。もしかしたら浮気?と思い、メールやラインを見たら、特定の女性とラブラブなメッセージを送りあっていることが判明!これはもう、浮気してるのは確実と思うのも当然の話です。
ほとんどの夫は浮気を認め、謝罪しますが、中には驚くべき発言をする夫もいます。「いや、体の関係はないから浮気じゃないよ」「肉体関係はない!」と言い訳をし、浮気を一切認めません。浮気相手と話をつけようとしても「関係ないのに可哀想だよ」と言ったりし、相手をかばったりすることもあります。
そもそも、いい年齢の男女が二人きりで会い、親密なメールを交わしているのに肉体関係はないなんて信じられるわけがありません。そして浮気相手以上に妻であるあなたに悲しい思いをさせてることに気づかないなんて、配慮がなさすぎるといえるでしょう。
好意を持つ男女が二人きりでいて性的な関係にならないはずがない
健康な男女が二人きり、それも妻に隠れて会っているにも関わらず、肉体関係がないはずがありません。あなたが発見したメールやラインには何が書いてあったでしょうか。「好き」「また会いたい」など、直接性行為に関わることは書いてなかったにせよ、夫の言うことは信用できないと考えられます。
人間には「食欲」「睡眠欲」「性欲」の三大欲求が備わっているのは、あなたもご存じの通りです。お腹が減っていればご飯を食べるのを我慢できないように、好意を持つ女性がそばにいれば、手を出してしまうのが人間の本能です。
あなたの夫は本能に逆らえるような人間ですか?妻に黙って女性にこっそり会っている男が、性欲を我慢できるはずがないのではないでしょうか。
プラトニックな関係、心の浮気は浮気にはならない
法的には浮気は「既婚者が自分の意思で第三者と肉体関係を持つこと」と定義づけられています。その点で考えると、プラトニックな恋愛は浮気にはならないことになります。でも時には「体だけの関係なら我慢できるけど、精神的に好きになったら(浮気したら)許せない」と考える方もいます。法律上の定義では浮気にあたらないプラトニックな恋愛ですが、100%浮気ではないと断言するのは難しいかもしれません。
既婚男性とプラトニックな恋愛を望む若い女性が急増中
ここ最近、独身女性の間では既婚者とのプラトニックな恋愛を楽しもう!いった風潮があるようです。結婚生活でときめきを持てなくなった既婚男性が、家庭を壊すことなく若い女性とのプラトニックな恋愛で束の間のトキメキを楽しむ。また、独身女性も精神的に大人である既婚男性と「友達以上恋人未満」の関係を楽しみ、同年代の男性とは味わえないハイクラスな交際を楽しむという風潮が流行中といいます。
参照URL http://www.minden.jp/clover/affair-love-he/
しかし、ここにも大きな落とし穴があります。はじめはプラトニックな精神的な繋がりだけを求めても、最終的にはいつしか体の関係に発展してしまうケースが後を絶ちません。禁断の、せつなく甘い関係は恋愛の醍醐味を丸ごと味わえるものですが、結局は泥沼の肉体関係に発展し、後戻りするのは非常に困難になるはずです。
肉体関係がなかった場合、慰謝料請求は難しい
浮気で発生する慰謝料とは、夫と浮気相手が「貞操義務」に違反し、あなたに精神的な苦痛を与えたことで発生します。精神的苦痛という面で関していえば、隠れて女性と会ったり、食事をしただけでも、あなたは辛い思いをしているはずです。当然、夫や浮気相手に対して慰謝料請求ができると思うのが当然です。
しかし、ここで問題になるのが「貞操義務」という言葉でしょう。普通、貞操義務違反に該当するのは「肉体関係を持ち、なおかつそこに恋愛感情がある場合」と考えられます。本当に肉体関係がなく、プラトニックな関係だった場合は、貞操義務違反に当たるかどうかの判断は非常に難しくなります。例えば、あなたがあるアイドルを熱狂的に応援し、夫を顧みなかったとしても「貞操義務違反」にはならないのと同等と考えられるでしょう。
一方で肉体関係なしで慰謝料が認められたケースも!
しかし、肉体関係がなければ慰謝料請求ができない、浮気が認められないという概念を崩す判決が2014年3月、大阪地裁で下されました。「妻がいる男性とは肉体関係は持たない」という強固な意志の元、ある夫と浮気相手はプラトニックな関係で交際を継続。妻は浮気相手を訴え、肉体関係は認められないものの相当な男女の関係を超えていると裁判所が認め、44万円の賠償命令が出された裁判がありました。
肉体関係が認められないのに損害賠償命令が下されるのは、非常に珍しい判決として注目されました。今後はこのようなプラトニックな関係の不倫も慰謝料請求が発生するかもしれません。しかし、これは極めて稀なケースといえます。慰謝料請求をするには、やはり肉体関係を立証する方が一番手っ取り早いのは言うまでもありません。
夫が肉体関係を認めない理由
特定の異性とあなたに隠れて会っていることが発覚しても、「肉体関係はない」と言い張り、交際をやめようとしない夫の真偽はどこにあるのでしょうか。夫が絶対に肉体関係を認めない理由を考えてみましょう。
浮気相手と不倫関係だが、あなたと離婚したくない
あなたに対して特に不満はなく、離婚は一切考えていないけれど浮気相手とも別れたくない。そんな時は、夫は浮気相手との肉体関係を一切認めず、「ただの友人」と言って今までの関係を継続しようとします。あなたには愛情はあるけれど、性的な関心が持てない。家庭を壊す気はないけれど、スリリングな恋愛を楽しみたいという勝手な願望といえます。
肉体関係を認めてしまえば、あなたに離婚を切り出されるかもしれません。自分が望む家庭と浮気のバランスが崩れてしまうことを夫は望んでいないのです。妻とは離婚したくない、家庭を壊したくない男性の多くは絶対に浮気を認めようとしないはずです。
慰謝料請求されたくない
前述したように、貞操義務違反があれば妻は夫に対して慰謝料を請求できます。また、夫の浮気相手に対しても慰謝料の支払を要求できます。自分が慰謝料を支払いたくない、浮気相手に迷惑をかけたくないと考えれば、当然浮気を認めようとはしません。あなたに対して申し訳ないという概念は無いと考えられます。どちらかというと、浮気相手を心配している可能性すらあるでしょう。
あなたとの離婚を考えている
浮気相手に対して「本気」になっていれば、彼はあなたとの離婚を考えているかもしれません。しかし、あなたが離婚に応じなければ浮気した側の夫からは離婚を成立させることはできません。有責者(浮気した側)が配偶者に黙って勝手に離婚届を提出することは、法律で禁じられているからです。
いつか妻と離婚したいと考えている夫は、ここで浮気を認めるわけにはいきません。あくまでも「性格の不一致」で離婚し、自分や浮気相手に慰謝料請求されることなく新生活をスタートさせたいと思っています。女性はただの友人、肉体関係はないというスタンスは絶対に崩さないはずです。
全く認めようとしない夫に浮気を認めさせるには「不貞の証拠」を押さえよう
どこからどうみても肉体関係はあるように思える。でも、絶対に夫は浮気を認めない。そんな時はどうやって問題を打開したらいいのでしょうか。離婚せずに夫とやり直したい場合は、やはり浮気を認めさせ話し合いをするのが一番です。
そこで必要になってくるのが、浮気相手との間に肉体関係を立証する「不貞の証拠」です。不貞の証拠があれば、もはや夫も言い逃れできません。潔く浮気を認めるしか方法はないでしょう。
不貞の証拠って何?
離婚や慰謝料請求裁判などでも浮気の証拠として認められているのが「不貞の証拠」です。夫と浮気相手との間に肉体関係があったことが立証されるため、夫に言い逃れさせないためにも絶対に欲しい証拠といえます。ですが、愛を語ったメールやライン、キス写真、隠し持っていたコンドーム等では不貞の証拠にはなりません。探偵に浮気調査を依頼しなくては入手が難しい証拠です。
浮気相手とラブホテルを出入りする鮮明な写真や動画、浮気相手の自宅を最低でも3回以上出入りする鮮明な画像や動画などが不貞の証拠として認められます。また、ラブホや浮気相手宅の滞在時間、電気が消えた決定的な様子が分かれば完璧です。夫にバレることなく証拠を押さえねばならないため、探偵に依頼するのが一般的ですね。
不貞の証拠を夫に提示して浮気を認めさせて!
ラブラブなメールだけでは「ふざけていただけ」「肉体関係はない」と言い張っていた夫も、ラブホテルを出入りする写真や動画があれば浮気を認めざるを得ません。ラブホテルは「性行為」をする場所ですし、頻繁に女性宅を訪れて電気を消して滞在していれば「何もしていない」とは決して言えないはず。ここでしっかりと夫に浮気を認めさせてください。
そして、なぜあなたを騙し続けていたのか。浮気相手は誰なのか。今後どうするつもりなのか、話を聞いてください。同時に、あなたがどれだけ苦しんだか、辛い思いをしたのかを伝えましょう。そして夫がどう応えるのかを観察しましょう。浮気相手と別れ、あなたとやり直す気があるのか。それとも離婚したいのかをしっかりと見極めましょう。
反省しやり直すなら誓約書を作成!あとは許す心が必要です
ほとんどの浮気は、単なる遊びです。妻と離婚まで考えていないケースが多くを占めます。夫が謝罪し、あなたとのやり直しを願うのであればまずは誓約書を作成してください。「今後、浮気はしない。浮気相手とは別れる」ことをしっかりと宣言してもらう必要があります。
夫婦ですから口約束でもいいのでは・・と思うかもしれませんが、本当に別れるかどうかは誰にも分かりません。抑止する効果を狙うためにも誓約書を作成するのがベターです。今後一切、浮気相手と個人的な用件で接触しないことを約束させたら、あとは広い心で許してあげましょう。再構築したい場合に大切なのは、夫の罪を忘れてあげることです。いつまでもグチグチ文句を言ってしまうと、夫はまた浮気を繰り返す危険があります。罪を認めたら、できるだけ忘れるように努めてください。
浮気相手に対しては慰謝料請求からの示談書作成を目指そう
では、一方の浮気相手に対してはどう行動するのが良いのでしょうか。まずは内容証明で慰謝料を請求し、話し合いに持ち込んでください。基本的には夫婦関係が破綻していなければ、損害賠償請求(慰謝料請求)は難しいといえます。
つまり、あなたと夫が離婚せず再構築する場合は、慰謝料が認められてもごくわずかになってしまう可能性があります。この場合は、慰謝料の支払と引き換えに「夫と別れる」ことを誓約した示談書を書かせる方が効果的です。二度と夫と接触しないことを示談書で約束させましょう。
夫との関係が本気でなければ、「慰謝料を支払うくらいなら・・」と別れることを約束するはずです。いわば、「お安い御用」といったところかもしれません。約束を破った場合の罰則金を設けて示談書を作成し、公正証書にしておくと法的な効力が発生します。夫とやり直したいと考えている時は、浮気相手に慰謝料を請求するよりも示談書を使って別れさせる方がいいのではないでしょうか。
夫が言う「肉体関係はない」を信用してはダメ!不貞の証拠を押さえて浮気を認めさせよう
あなたに隠れて女性と会っているにも関わらず、「肉体関係はない」と言い張る夫を信じてはいけません。大の男が若い女性と二人きりで、しかも妻に隠れて会っているのに「何もない」はずがありません。極めて危ない不倫関係、肉体関係があると思って間違いないでしょう。
夫に浮気を認めさせ、今後のことを話し合いたい、相手と別れて欲しいと思うのであれば不貞の証拠を押さえるのが一番です。不貞の証拠があれば、夫も肉体関係を認めざるを得ません。もし認めなくても裁判を起こせば、夫の非は明らかになります。言い逃れさせないためにも、不貞の証拠は絶対に必要です。
不貞の証拠は離婚や慰謝料請求裁判だけではなく、浮気を認めさせて反省させるためにも大きな役割を担います。いつまでも一人で悩んだり、夫の言い分を信じ切って過ごすくらいであれば、早めに浮気調査を頼むほうが得策と考えられます。