いざ夫の浮気調査を探偵にお願いしようとは思っても、インターネットで検索すると悪徳探偵が多いような印象がありますよね。高額な費用を請求したり、お金だけ騙し取って調査をしない探偵も多いという情報もよく見かけます。本当に依頼していいのか、どこを信用していいのか分からなくなりますね。
夫の浮気で精神的なダメージを受けている上に、探偵に騙されてしまったら、元も子もないですよね。今自分の身を守れるのは自分自身だけですよね。浮気調査をする時には悪徳探偵と信頼できる探偵の見分け方を知ってから調査をお願いしましょう。
目次
探偵業に悪質探偵がいる理由
普段生活しているだけでは、探偵と関わることなど一切ないですよね。どんな部分を考慮して選べばよいのか、どこが信頼できる所なのか、全く分からないと思います。
でもなんで探偵はこんなに詐欺やトラブルが多発しているのでしょうか。それを知ってもらうために、あなたには探偵業の実態について知ってほしいと思います。
探偵業は入れ替わりが激しい厳しい世界
平成26年度の『警察白書』(https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/statistics/H26_tantei.pdf#search='%E6%8E%A2%E5%81%B5%E6%A5%AD%E5%B1%8A%E5%87%BA%E6%95%B0')によると探偵業者として活動しているのは約5500件です。件数的にはほぼ例年横ばいの状況が続いています。
ですが探偵業の総数はほぼ変わりませんが、入れ替わりの激しい業種なんです。その実態は毎年700件程度の新規参入者がいて、700件以上もの廃業しているというのが現状です。
2012年には警察が探偵業会に対して、違法な手段によって行われる情報収集などの防止を要請し、悪質業者の取り締まりを強化しました。この結果、違法行為をする探偵や悪質業者は排除されつつあるようです。
主な探偵の廃業理由は経営難
探偵業を廃止する人の多くは経営の悪化によるものが多くを占めています。経営に余裕がなかったら、最終的に会社はつぶれてしまいますよね。経営難で生活に支障が出そうになったら、どういった行動をすると思いますか?
少なくとも自分たちが生活する分のお金を確保しようと思いますし、何としても売り上げを伸ばしたい、クライアントを増やしたいと思いますよね。そこで始まるのが詐欺やゆすり、違法な手段による調査です。
探偵業というのは私たちの生活とはあまり関わりが深くありません。なので、訳も分からず言われたままに契約したら予想外な費用を請求されることもあります。
探偵は秘密を扱う業務です。誰でも秘密はばらされたくないですよね。なので、「秘密を漏らすぞ」と恐喝したり、「浮気現場を見なかったことにするからお金を出せ」とゆすりをかけてお金を払わせようとしてきます。
そして、少しでも仕事を増やすために違法な調査を引き受けたりする探偵社もいるでしょう。
浮気調査は気持ちに余裕がない人に漬け込んだ詐欺も多い
探偵業の主な業務は浮気調査です。そして探偵業で詐欺が多いのも浮気調査が原因でもあります。
浮気調査を依頼する人には動揺して余裕がない状態の人が多いです。かつては生涯を共にしようと誓い合った人に浮気をされてショックを受けない人はいないでしょう。人は気持ちに余裕がない時には思わぬ決断をしてしまうものです。
実際にその判断力のなさに漬け込まれて詐欺が起こっています。もし、探偵に「夫に探偵を雇っていることをばらす」と言われたら、思わずお金を払ってしまう人もいるのではないでしょうか。
→「浮気調査で探偵との料金トラブルを避けるためには?」
個人営業の探偵は依頼しないほうがいい?
日本は、2~5人という少数で行動している個人営業でやっている探偵が7割です。会社でやっているよりも個人事業としてやっている人の方が多いということです。
個人経営の探偵は仕事が少なくお客さんをつかまえられず、経営難であるケースも多く違法な行為にも手を出してしまいがち・・という噂もあります。
もちろん、すべての個人営業の探偵がそうであるとはいえません。長年、信頼ある実績を積み重ね、地域の人々に貢献している探偵も勿論たくさんいます。ですが、自分が探偵についての知識がない状態で個人経営の探偵にお願いすると、トラブルに巻き込まれてしまうかもしれません。
「探偵業法に届出を出している探偵は信頼できる」は嘘?
探偵を依頼する時に、まず確認したいのが、探偵業法に基づいて公安委員会に届出をしているかどうかです。探偵をするためにはまずは届け出を出さなくてはいけません。信用できるかどうか以前に、届出していない探偵は違法です。また、事務所の所在地や代表者の氏名を公表していない探偵も信頼できません。
よく、「探偵に届け出があれば安心」と謳っているところもありますが、必ずしも安全というわけではありません。毎年、廃業していく業者も多く、調査の依頼途中で廃業して連絡が取れなくなってしまうケースもあるようです。そして届け出を出していても、何らかの理由で警察から行政処分を受けている探偵もあります。
届け出はひとつの信頼の目安にはなりますが、届出をしている=完全に信頼できるとは言えないのが現状です。
行政処分の実例から見る悪質業者の特徴
どこの探偵が信頼できるか分からない状態で、浮気調査を依頼するのは危険です。届け出をしていることは最低条件だとしても、行政処分を受けている探偵もあります。
各公安委員会では探偵業法に違反した業者に対し、営業停止命令や営業廃止命令を下しており、該当する業者を公式サイトで公表しています。
「http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/tetuzuki/tantei/shobun/shobun.htm」
警察や公安委員会のサイトなどを確認しておくと、予め営業停止が下されている探偵なのかどうかが判明します。どんな違反があったのか、処分理由なども記載されているので、大変参考になります。
行政処分を受けている探偵に多いのが契約書の虚偽、不交付
処分内容で多いのが『重要事項説明書』の不交付や虚偽の記載です。または書面の交付の義務違反です。
探偵が浮気調査を依頼するときには、面談をして料金や調査について説明をしてから契約書にサインをしないといけません。しかし、これをせずに調査をする探偵もいるのです。
つまり、契約する時に必要な書面を交わさなかったり、重要事項説明書を交わさない業者は悪質な探偵です。「契約書は必要ないから、今すぐ調査してあげる!」と言うような探偵は親切に見えますが、違法行為です。
不正な理由で調査を引き受ける
中には、依頼者が違法な行為に使おうとターゲットの情報を入手しようと知っているにも関わらず、依頼を受けて処分されている業者もあります。この場合は依頼者側も軽犯罪法違反に問われます。
また、探偵の届け出をしていない人に探偵業務を依頼すると違法になります。つまり、素人に尾行調査をさせたりしているのも違法行為になります。
守秘義務の違反
酷い探偵では、調査結果をターゲットに高額で売りつけることがあります。どういう事かというと、夫の浮気の証拠をあなたに渡さずに、夫に高額で売りつけるということです。
詐欺やトラブルの多い業界だからこそ依頼をする時には用心する必要があるでしょう。とにかく法律に基づいてしっかり調査してくれるかどうかが、悪質か否かの判断基準になります。
こんな探偵は信頼できない?
違法行為をして行政処分を受けている探偵も多いことが分かりました。ネットで探すと探偵社がたくさんあり、どこに依頼していいのかわからず困っている人も多いと思います。
次のような探偵社はどうなのでしょうか?
格安料金の探偵は詐欺の可能性あり
インターネットで探偵を検索すると、信じられないほどの格安料金で調査の依頼を受けることを謳っている業者も多いようです。1時間2,500円から・・などとホームページに記載されていたら、ついつい格安料金に目を奪われてしまいますよね。
しかし、法外に安い料金は詐欺行為に近い可能性があります。ほとんど仕事をせずに、着手金だけもらって連絡が取れなくなったり、結果が得られないから期間延長でお金を請求するなどのパターンがあります。
→「探偵に頼んで勝手に追加料金を請求されない?水増し請求を防ぎたい!」
成功報酬型の探偵は契約トラブルが多い
前払いは怖いから成功報酬に頼もうと考えているクライアントの方もいます。ですが、成功報酬が1万円などと謳っているところも、何を以て『成功』とするのが曖昧で、契約トラブルに発展するケースもあります。
例えばあなたは夫の浮気調査を探偵に依頼したとしましょう。
あなたは離婚したくて夫がラブホテルに出入りしたり、女性宅へ行っている現場の写真を抑えたいと思っており、その画像を抑えることで『成功』と考えていたとしますね。しかし、探偵側は『尾行が成功』した、『浮気相手の女性を特定できた』ことを成功としていました。結局、依頼したものの肝心の不貞行為を抑えることが出来ず、お金が無駄になったという相談事例もあります。
→「成功報酬の探偵に浮気調査を依頼すると損をする?」
探偵事務所の支店が複数あるのに電話番号が一つだけ
大手の探偵事務所では、日本各地に支店が複数存在するところもあります。支店が多い事務所は信頼できるといえるのでしょうか?
長年、実績を積み重ねてきたのであれば、業務拡大のために全国に展開していくことが考えられますよね。日本各地に支店があるということは、一定の信頼があるのは確かです。
ただし、中には『幽霊支店』が存在し、電話番号はそれぞれ違っても一か所に転送される仕組みになっている会社もあるといいます。
支店が多ければ安心だという消費者の心を逆手に取った方法と言えますが、同じ地域に支店がたくさんあるのは『幽霊支店』である可能性があります。
信頼できる探偵を見分けるにはどうしたらいいの?
では、信頼できる探偵を見分けるためには探偵事務所の届け出を見ることいいでしょう。
法人で全国的に展開している探偵社
個人も多い中、法人の探偵事務所は一つの信頼できるポイントになるでしょう。入れ替わりの激しい探偵業界において会社として長期間活動出来ているという事は、それだけで信頼の証といえます。
そして、法人の中でも、全国的な会社は信頼できるでしょう。幽霊支店も多い中、北海道、東北、九州などに支店が全国的に散らばっている場合には、実際に事務所を構えて地域に根付いた活動をしている会社が多いと言えます。
全国展開している調査会社は出張や単身赴任などでも個人よりも経費が掛からずに依頼できるところもメリットだと思います。
探偵業界における安心ブランドである『一般社団法人 日本調査業協会』に所属しているかどうかも決め手のポイントになります。
探偵は安いよりも適正料金
格安は確かに嬉しいですが、あまりにも安すぎるのは疑ったほうが良さそうです。一般社団法人日本調査業界のデータによると調査員2名・1時間の調査で2万円以上2万5千円未満が36%と最も多く、次いで、1万5千円以上2万円未満が28%となっています。(諸経費は別)
浮気調査を依頼する際には調査員2名で依頼して1時間15000円から25000円で見積もってもらえているかチェックしましょう。
この基準を頭に入れておいて、安すぎたり、高すぎたりするのは適正料金からは外れているということを認識すると判断しやすいかもしれませんね。
費用がないという方でも分割払いなどで対応してもらえるので、慰謝料をもらった後に支払いをすることも可能です。安いだけに捉われずに適正料金で運営している探偵に依頼しましょう。
→「浮気調査の相場は?1日いくらかかるの?15万円は適正ですか?」
→「探偵の浮気調査は何日かかる?期間を短くするためには?」
届け出証明書番号から見分ける実績のある探偵事務所
開業して間もない探偵事務所であっても、安心して利用できるところも勿論あります。ただ、より確実に安心したところに依頼したいですよね。経営難や廃業も多い探偵業では、長年続いている探偵事務所は信頼に値します。
長年続いている探偵かどうか見分けるためには、探偵業なら必ずある「届け出証明書」を見ればわかります。
証明書に記載されている届出番号のあたまから3桁目と4桁目を見れば開業届を出した年が分かります。番号が××07××××だった場合、開業したのが2007年になります。
08~14でしたら、少なくとも1年以上は運営している探偵社ということが分かり、15、16だった場合は開業して間もない探偵ということになります。
2007年に探偵業の業務適正化の法律が施行されたため、07というのが一番小さな数字になります。番号が07でしたら、それ以前より探偵業として営業している実績のある探偵社だと考えてもいいでしょう。
探偵業法では、探偵業届け出証明書を見やすい位置に掲げることが義務付けられていますし、インターネットのHPでもほとんどの探偵社で開始届出証明書番号が記載されています。
信頼できる探偵を選ぶときは面談して契約する時が重要
やはり、最も重要なのが直接面談して契約する時と言われています。「こちらから伺います」などと言って、ファミレスなどで契約しようとする探偵は要注意です。
必ずチェックしていただきたいのが、探偵事務所に直接訪問して『探偵業届出証明書』が見やすい位置に掲示されているかどうかです。探偵業法では、この証明書を見やすい位置に掲げることが義務付けられています。
インターネットだけの情報ではなく、契約するときには必ず事務所に行き、会社が存在するか、業務実態はあるか、見やすい場所に探偵業届出証があるかどうかを確認します。
契約時に話さないといけないことを話しているか確認を!
料金の見積もりや調査内容などを書面で確認し、いよいよ契約!という段階にきます。しかし、契約書を交わすだけでは契約締結にはなりません。探偵業法では、かならず重要事項説明書を提示して説明する義務があります。
契約書だけを書かせてさっさと終わらせるような探偵は、完全に探偵業法に違反しています。重要事項説明書と、それに関する説明も必ず受けるようにしましょう。また、同時に秘密の保持の書類書面の交付を受けなくてはなりません。これを秘密保持契約書といいますが、この件に関しても必ず説明を受けてください。
簡単にいうと調査で知りえた情報を、犯罪行為や差別的な取り扱いのためには使用しないという取り決めです。こちらも探偵業法で決められたものなので、交付がなければ違反行為になります。
調査報告書サンプル体裁が調停、裁判で使えるかを確認
調査報告書のサンプルや体裁がきちんと整ってるかどうかを確認し、得た証拠が調停や裁判で使えるものか、争えるものなのかを見ておきましょう。調査報告書がおざなりだと、正しい証拠であると立証されない可能性があります。画像や動画、音声などもどの程度明瞭に撮れるものなのかを事前に確認してから契約を交わすようにしましょう。
信頼できる探偵を見分けるポイントまとめ
ホームページの豪華さや低価格での調査を広告していても、安心できる探偵とは言えません。『ちゃんと事務所を構えているかどうか』『探偵業届出証明書番号』『料金設定が適正か』などのチェックポイントをクリアする必要があります。
契約時には重要事項説明書の説明や提示、秘密保持契約書があるかどうかも重要なポイントです。調査報告書などのサンプルを見せてもらい、しっかりとその後の慰謝料請求や離婚時に使えるような体裁であるか、確認しましょう。
「今日契約すればもっと安くします」などの甘い言葉に惑わされることなく、信頼できる探偵を選びたいものですね。
浮気調査を依頼するときは焦らず厳しい目でチェックして信頼できる探偵を見極めよう!
一刻も早く浮気調査をしたいと焦っても、悪徳業者に引っかかってしまえば元も子もありません。
浮気で悩んでいる際には不安を煽られてしまうとどうしても今すぐになんとかしないといけないと思い込んでしまいます。ですが、冷静な目で価格だけに振り回されることなく、重要なポイントを抑えていけば信頼できる探偵に巡り会えます。
1社だけに決めず、比較検討して考えるのも良い方法ですので、まずは何社かに電話して無料相談を受けてみてはいかがでしょうか。