夫が浮気しているから別れたいという方は意外に多いようです。
ただ、有利に離婚するためにはちゃんとした証拠がなければ、自分が有利な立場で離婚するのは難しいことがあります。
キスしている写真を入手した、ラインやメールのスクリーンショットを押さえているという証拠だけでは、不貞行為があったとは認定されないといいます。
なぜ探偵に浮気の調査を頼んだほうが良いのか、探偵が掴んだ不貞の証拠が離婚に有利になるのかを、知っておくと便利です。
目次
夫と離婚したい時に不貞の証拠で出来ることって何ですか?
離婚裁判や慰謝料請求で優位に立つには、合法的に入手した『不貞の証拠』が大いに役に立つと言われています。でも、浮気相手とのキス写真と不貞の証拠がどう違うんでしょう?キスをしている写真も、ラインやメールでのやり取りでも十分浮気しているって分かりますよね。
不貞の証拠とは、法的に浮気の証拠であると認められたものでなければいけません。なので、客観的にあなたの夫が自分の意思で浮気相手と肉体関係を持ったと考えられることでなければいけません。
デート現場やキスの写真、音声、好きという気持ちをつづった手紙だけでは肉体関係があったかは分かりませんよね。なので、『ラブホテルへ出入りをしている写真・ビデオ』、『浮気相手の自宅に3回以上訪問している写真・ビデオ』、『肉体関係があったことを示唆する内容の音声や文章』といったものが不貞の証拠と認定されます。
そして、法的に不貞の証拠が立証できると次のようなことができるようになります。
確実に離婚出来る
あなたが夫と離婚したいと思った場合、不貞の証拠があれば確実に離婚することが出来ます。
浮気の証明が不十分である場合は、請求を棄却されて離婚できない可能性がでてきます。さらに離婚の理由が「不貞行為」から「性格の不一致」になり、慰謝料請求などができなくなります。
いくら夫がやり直したいと再構築を願ったとしても、有責任者(浮気した夫)の言い分は認められません。夫がスムーズに離婚に応じず、調停に発展した場合も『不貞の証拠』がある前提で話し合い、離婚を確実にすることができます。
浮気相手と夫に対して合法的に制裁できる
- 社会的制裁
不貞の証拠があり、離婚に向けて裁判や慰謝料の請求をする場合は、浮気相手に内容証明郵便を送る必要が発生します。この時、浮気相手の居住地か職場、実家に送りつけることになります。
もちろん、封書を見ただけでは、それが不倫による慰謝料の請求等であることは分かりません。ですが、何かしらの重大なトラブルを抱えていることは一目瞭然といえます。
浮気相手の自宅に送付する場合でも、浮気相手のいない時間帯に発送することで、同居している妻や家族がいれば何が起きたのか、浮気が相手の家庭に知られることになります。
職場での浮気だったら、浮気相手と夫を会社で肩身の狭い思いをさせたいと思って職場に内容証明を発送する場合もあります。内容証明を職場に送付するのは違法ではありませんが、細心の注意が必要です。
職場に内容証明が送付された場合、何があったのかと会社側に問い詰められることになります。しかし、会社を解雇されることになった場合名誉棄損で逆に訴えられるケースもあります。
居住地が引っ越しなどで不明である時は仕方がありませんが、社会的な制裁を加えたいからと言って、むやみに会社に送付するのは止めたほうが良さそうです。
どうしても職場に内容証明を送る際には「浮気相手の住所を聞いて断られたので仕方なく職場に発送した」という状況を作るといいでしょう。
→「浮気相手への仕返しはどこまでが合法的ですか?ばらしても大丈夫?」
→「浮気相手を訴えたら、辛い思いをさせることはできますか?」
- 経済的制裁
離婚する場合は夫と浮気相手に慰謝料の請求が出来ます。探偵から得られた『不貞の証拠』は言い逃れできない重要な証拠となります。貞操権の侵害によって発生した精神的苦痛に対して、夫と浮気相手はあなたに慰謝料を支払わなくてはなりません。
慰謝料の額に相場はありません。示談などで相手が職場や自分の家庭に知られたくないと思っている場合は和解金として多額の慰謝料をもらうことができます。
ただし、あなたの夫が既婚者であることを隠して不倫していた場合や、既に長期にわたって結婚生活が破たんしていた時は慰謝料請求が認められないケースもあるようです。
養育費や財産分与で有利に交渉可能?離婚後の準備資金にもなる
一方的に夫に非がある浮気は、離婚に際しての様々な交渉で優位に働きます。親権の請求は勿論、養育費の交渉なども優位な立場で進めることが出来ます。
ですが、養育費は夫の収入や支払い能力、子供の人数などで算出されるので、法外に高い金額を請求するのは難しいかもしれません。
結婚後の財産は、夫婦ともに半々で分けることになります。財産分与は夫に非がある場合でも、全部もらうことは基本的には難しいです。
しかし、夫が負い目を感じて妻や子供に多めに渡すこともあります。慰謝料、養育費の代わりとして財産分与なしで離婚することもあります。
W不倫だった場合は慰謝料を相殺するケースもあるので、始めに夫婦の財産をもらうことで、慰謝料を相殺されることがなく離婚後の準備資金として使うことができます。
不貞の証拠を押さえるために探偵に浮気調査を頼むメリットは?
探偵に浮気調査を頼むとお金がかかるから自分で調べたい!と思っている方も意外に多いのではないでしょうか。しかし、自分で浮気調査をするのは現実的にはかなり難しいようです。『不貞の証拠』を得るために調査を探偵に依頼するメリットを考えてみましょう。
自分で浮気の証拠を集める労力がいらない
夫の浮気の証拠を集めるのは、精神的にも肉体的にも疲弊するものです。夫を尾行したり、張り込みをするのは、現実的にはほぼ不可能といえるでしょう。小さな子供を抱えて24時間、夫の行動を監視するなんて無理な話です。
探偵に依頼すれば、プロのノウハウを以て、確実に不貞の証拠を押さえるように行動してくれます。また、相手の素性を調べ上げることも容易に行うはずです。たとえ夫婦であっても、夫の持ち物にボイスレコーダーを仕掛けたりケータイの盗み読みは違法行為に該当します。違法に入手した証拠はたとえ事実であっても、正当な証拠と認められないので注意が必要です。
夫に気づかれることなく不貞の証拠を得られる
自分がやましい行為をしているときは注意深くなるものです。夫は夫であなたの行動や態度に変化がないか探っているはずです。そんな時に、あなたが浮気を疑って様々な行動に出ると、敏感に察知してケータイをロックしたり、履歴を削除する夫もいます。
疑われていると夫が察知した場合、証拠になるものを完ぺきに処分したり、場合によっては浮気相手と距離を取ることもあります。警戒されると夫の浮気が許せない、慰謝料をとって離婚したいとあなたが思っても、不貞の証拠は得られなくなる可能性もあります。
万が一、夫の浮気があなたの勘違いであった時も、探偵に調査すれば誰にも知られずに元の生活に戻ることが出来ます。
あなたがプライバシーの侵害になるようなケータイを勝手に見るなどの行為がばれると、あなたが夫を信用できないように、夫もあなたのことを信用できなくなってしまいますよね。
夫がシロなのにも関わらず、あなたが騒ぎたてれば、逆に夫から離婚を迫られてしまうことになります。
実際に浮気現場を見る必要がない
前述したとおり、不貞の証拠は肉体関係があったとされる明瞭な写真や画像、音声のみだけが証拠として認定されます。不明瞭な写真などでは「自分ではない」と言い逃れされてしまえば証拠にはなりません。
また、あなたがラブホテルに入っていく夫と浮気相手を見つけたとしても、冷静でいられるでしょうか?好きで結婚した相手が、女性と関係を持とうとしてホテルに入るを見るに耐えません。実際に自分で尾行して、急に力が入らないと思ったら鬱だったなんて例もあります。
これ以上、自分を傷つけるのは何の得にもならないでしょう。
自分のためには夫の不貞の現場はやはりプロにお任せして、冷静に写真や画像を入手してもらうといいでしょう。
想像以上に夫の浮気現場を見るのは精神的に厳しく辛いものであることを知っておきたいものです。最悪なケースは現場で泣き叫んで夫にバレて未遂に終わった挙句、不貞の証拠もなくて浮気相手も夫も何もダメージがなく終わったというケースです。
不貞の証拠があれば夫や浮気相手に会わずに離婚できる?
不貞の証拠を得て、夫の浮気が確実となった時、「もう二度と顔も見たくない」と思う女性もいるかもしれません。不貞の証拠があれば夫や浮気相手に会わずに離婚することは可能なのでしょうか?
この場合、費用は掛かってしまいますが、弁護士にすべてを一任することも可能です。通常はお互いが顔を見合わせて行う協議離婚の場合でも、弁護士がすべて交渉してくれます。離婚届についても弁護士事務所を経由してやり取りできるので、夫に会わずに離婚することが出来ます。
調停や裁判などに発展した際も、そのほとんどを弁護士が代理人としてあなたに代わって手続きします。どうしてもあなたが裁判所に足を運ばなければならないこともあり得ますが、最小限に留めることが可能です。弁護士に依頼すれば、夫や浮気相手に会わずに離婚成立は出来るようです。
離婚に向けてどのように行動したらいいの?流れを教えてください
浮気調査をまずは探偵に依頼します。不貞の証拠がなければ夫や浮気相手に慰謝料請求ができません。親権や養育費に関しても優位に話を進めるためにも、確実な不貞の証拠を探偵に抑えてもらうことをお勧めします。
不貞の証拠を得られたら、夫と離婚や慰謝料支払いに関する話し合いを開始します。夫に会いたくない場合は弁護士に依頼すると代理人として交渉してくれます。浮気相手に慰謝料請求する時も、自分ですべてを行うのは厳しい場合、弁護士にお任せするといいでしょう。
協議離婚であなたの主張が認められなかった場合は、調停、あるいは裁判に発展する可能性もあります。ここで大いに役立つのが不貞の証拠になります。単なる浮気では不貞の証拠と認定されず、あなたの主張が覆される可能性もあるので注意してください。
浮気相手が慰謝料支払いに異を唱えた場合も、法的手段に出る必要があります。この時も不貞の証拠の有無によって判決が変わります。やはり、探偵による不貞の証拠が重要と言えるでしょう。
探偵に依頼して確実な不貞の証拠を得られれば有利な立場で離婚可能
有利な立場で離婚したいと思った場合は、やはり探偵に調査を依頼して不貞の証拠を押さえてもらうのが確実のようです。浮気現場を見つけたとしても、確実に本人と判明できる明瞭な写真や動画が重要になってきます。また、証拠の入手方法も『探偵業法』に則った正しい方法でなければ正しい証拠とは認められません。
中途半端に素人判断で夫の浮気調査をするのはデメリットしかないと言えます。予算などの相談も最近は可能のようですし、まずは探偵に相談してみるのが有利に離婚できる近道といえるでしょう。