「不倫相手が同じ職場で毎日顔を合わせていると思うと許せない!不倫相手に仕事をやめてほしい!退職、異動、転勤させる方法はありますか?」
数々の不倫の話を聞くと、同じ職場に働いている人同士が不倫をしてしまうケースは多いです。
やはり、毎日のように顔を見合わせますし、長い時間をともにする間柄ですから不倫に発展しやすい関係なのは間違いありません。
それに業務上、毎日顔を合わせる関係の場合は、なかなか浮気を止めないというデータもあります。奥さんにバレたにも関わらず、夫が不倫相手と分かれることができずにズルズルと関係を続けてしまうこともあります。
一度は不倫をやめたとしても、毎日同じ職場で顔を合わせていると思うと不安でしょうがないですよね。
このままでは、「完全に家庭が壊れてしまう」、「出来ることならば浮気相手に退職、もしくは遠くへ異動してほしい」と考える妻も多いはずです。では、こちらから浮気相手に退職や異動、転職を要求することは、はたして可能なのでしょうか?
目次
浮気相手に退職、異動、転勤を強要することは出来ない
「あの女と毎日顔を合わせるなんて我慢できない!」そう思い、浮気相手に退職や異動、転勤してもらいたいと考える方がいます。
浮気を止めさせる一番良い方法は、会わないことです。でも、職場が一緒である限りは、どちらかが退職するか転職するしか方法はありませんよね。
あなたは自分の夫にそのまま仕事を続けて欲しいと考えています。収入が減れば家庭も困りますし、仕事を辞めるのは浮気相手しかないと思っているでしょう。
ですが、いくら浮気をしたとはいえ仕事を辞めさせる、異動を強要することはできません。こちらからお願いをして、不倫相手に自主的に退職や異動、転勤をしてもらうしかありません。
不倫相手に退職、異動、転勤を強要すると脅迫になってしまう
あなたは夫と浮気相手によって、精神的な苦痛を負わされた、いわば被害者です。ですから、自分の要求は何でも相手は飲んでくれると考えているかもしれません。
しかし、被害者だからと言って何でも要求することはできません。相手にも生活があるので強引に仕事を辞めさせるわけにはいかないことは理解できるでしょう。
しかし、「仕事を辞めなければ会社に不倫をバラす」「転職しないなら、あなたの親に不倫をバラす」などといって強要した場合は、脅迫罪に該当してしまいます。
こうなると、逆にあなたが加害者になって罪に問われたり、損害賠償を請求される危険性もあります。浮気相手が強引にご主人を誘っていたという場合でも、退職や転職の強要はできません。
ですが、夫が不倫相手と二度と不倫をしないようにできることは慰謝料を請求することです。
→「浮気相手への仕返しはどこまでが合法的ですか?ばらしても大丈夫?」
社内不倫はコンプライアンス違反にならないの?
最近の職場では、それぞれの企業が法律や内規の基本的なルールである「コンプライアンス」の遵守が実行されています。
有名なものでは、セクハラやモラハラなどの行為が行われていないか等、厳しく取り締まられることになります。では、社内で発生した浮気をコンプライアンス違反で相談することはできないのでしょうか?
原則的に浮気は私生活上の問題で、職場の業務には関係ないと考えられているので、コンプライアンス違反にはなりません。
たとえば、あなたの夫と浮気相手の関係が職場にもバレバレで、シフトの変更や仕事とは無関係なメールをしていたとします。しかし、それでもコンプライアンス違反で処分を受けるかどうかは会社次第になります。
仕事中に不倫していることが分かった場合は?
仕事中に浮気をしていた時はどうなるのでしょうか。
営業の途中で二人でラブホテルへ行ったり、残業中に関係を持っていたことが発覚した場合は会社に責任があるから対応をしてもらえそうですよね。
この場合、職務規定に『企業秩序が乱れ、企業運営に具体的な支障が発生した場合は不倫は懲戒の理由になる』旨が記載されていた場合は、会社に伝えると対応してもらえるでしょう。
会社に仕事中の浮気について管理責任を問うことはできます。ただ、浮気相手について異動や退職をお願いすることはできませんし、処分の内容は会社次第です。
職務に全うしなければならない仕事中に浮気していた時は、懲戒を含めた処分が検討されるでしょう。また、処分を下されたことで会社に居づらくなり、自主的に退職していくケースもあります。
しかし、懲戒処分とはいえ『解雇』に至るまでには、結果として会社の風紀・秩序が害されたという事実がないと難しくなります。
その際には夫も同様の処分を受けることになるので夫も会社をやめることになる可能性があります。夫とのやり直しを考えている際には夫に転職を促したほう早い場合もあります。
浮気相手に会社を退職、異動、転勤してもらうことはできないのか?
浮気問題で会社を辞めさせるのは、個人的にも、そして会社側からも要求するのが難しいことが分かりました。
でも、何とかして辞めさせたい。その場合に何か方法はないのでしょうか?
慰謝料請求時の交渉材料として退職、異動をお願いする
あなたが、夫と浮気相手の間に肉体関係があったことを裏付ける『不貞の証拠』を入手した場合、相手に対して慰謝料請求をすることが出来ます。
この際に、『もし、退職してくれるのであれば慰謝料の請求を取り下げても良い』という交換条件を提示するのもひとつの方法です。
浮気相手が正社員だった時は、退職は難しいかもしれません。ですが、女性がパートやアルバイト勤務だった場合、「慰謝料を支払わなくていいのなら辞めた方がいい」と判断することもあります。
しかし、この際も異動や退職を強要することはできません。
ただ、もし相手が「職場を辞めたくない」と思っている時は、あなたの要求に応じる義務は一切ありません。
また、言い方によっては『強要』と受けとられることも考えられます。交渉をする時には自分で交渉せず、必ず弁護士を通して行いましょう。
夫の立場を悪化させずに浮気相手と引き離したい場合は?
「夫と浮気相手の関係を会社に相談すれば、もしかしたら配置転換や異動措置を取ってもらえるかも?」とは誰しもが思うことです。
しかし、会社に相談した場合は、間違いなく夫の立場が悪くなるはずです。例えば、夫が上司で浮気相手が部下だった場合は、夫の責任の方が重くなる可能性もあります。
エリート社員と呼ばれ、将来を約束された地位にいたご主人だったとしても、左遷されてしまえば、後は本線に戻ることは不可能でしょう。
夫と離婚を希望していない時は、あなたにとっても夫の配置転換は大きな痛手になります。では、会社に報告せずに浮気相手と引き離したい場合は、どうしたらよいのでしょうか?
不倫の再発防止のために誓約書や示談書が有効
職場に二人の不倫を相談できないとなれば、今回浮気が発覚してしばらくナリを潜めていても、再発する可能性は大いに高いといえるでしょう。
この場合に最も有効なのは、誓約書を交わすことです。慰謝料請求の際に「今後一切、私的な連絡を取らない」「二度と不倫関係にならない」という旨の内容で、浮気相手に誓約してもらうのが一番です。
もし、この誓約書に違反した時は、違約金が発生することを提示した示談書の作成も必要です。
違反した時は違約金が発生するとしても、100%、二度と浮気しないという保証はありません。
ですが、浮気に対して大きな抑止力になってくれます。ただし、法外に高い違約金の設定をした場合は、公序良俗に反しているとされて無効になるケースもあるようです。
浮気相手が支払うと約束した慰謝料の2~3倍程度を目安に違約金の設定をするのが一般的です。
再構築をしてくて浮気相手に退職させるよりも、二人が関係を持たないように、必ず誓約書を交わしておくことの方が簡単かつ確実です。
不倫の示談をする際には確実な浮気の証拠は前もって抑えておくこと
慰謝料の請求や誓約書を交わす前に、確実に夫と浮気相手の間に肉体関係があったという証拠を入手しておきましょう。
忘年会の二次会でキスしていた写真だけでは、肉体関係があったと推測される「不貞の証拠」とは認められません。もちろん、メールやLINEなどで親密だったとしても、肉体関係があったとは立証されません。確実な証拠を準備することが大切です。
不貞の関係だったと認証されるのは、ラブホテルへ出入りしている鮮明な画像や動画、浮気相手の自宅へ3回以上出入りしている明瞭な画像や動画が必要です。
これさえあれば、浮気相手に慰謝料を請求できますし、万が一、離婚する時もあなたに有利に働きます。
不貞の証拠を抑えて浮気相手に交渉を考えているなら、探偵に浮気調査を依頼することが確実です。職場不倫であれば尾行などもしやすいでしょうし、浮気をしている時間帯を特定しやすいので、費用も安く抑えられるでしょう。
→「探偵に浮気調査を頼めば浮気相手と別れさせて再構築できる」
浮気相手に退職や転職は強要できない!再発を防ぐためには示談で誓約書を!
不法行為である既婚者との不倫ですが、あなたが浮気相手に退職や転職を強要することはできません。
あなたが離婚しない場合、会社に不倫関係を相談することが可能です。会社に相談した場合は、異動や配置転換などの措置が取られるケースもありますが、一方的に浮気相手を解雇することはできません。また、会社へ伝えた場合、あなたの夫の立場が悪くなってしまいます。
夫の立場を悪化させずに浮気を防止したい時は、慰謝料請求時等に誓約書を交わすのが最も良い方法です。
私的な関係を二度と持たないことを約束させ、違反した場合は違約金が発生するという示談にするといいでしょう。
約束を守らなければ「違約金が発生する」ことで、浮気の再発を防ぐことができます。「顔を見合わせて欲しくない」という願いは叶いませんが、二度と浮気させない手段としては有効な方法といえるのではないでしょうか。