何となく行動が怪しいと思っていた夫から、突然離婚を切り出され、慌てて浮気調査を依頼する女性も増えています。でも、探偵に調査を頼んでも、「どこまで調べてくれるか分からず不安」「探偵って何をしてくれるの?」「探偵って何ができるの?」と思う方も多いのではないでしょうか?
浮気してる証拠をどうやって掴むのか、浮気が確実だった場合は相手の女性と別れさせることはできるのかなど、まずは確認しておきたいところです。浮気調査で探偵ができることは何なのかを、あらかじめ知っておくと安心です。
目次
浮気で悩んでいるときに探偵がしてくれること
実はあなたが浮気で悩んでいる時、探偵は夫が浮気をしているか確かめてくれるだけではありません。探偵は調査することが専門分野ですが、浮気を確かめる以外にも役に立つことがあります。次のような3つのケースで探偵はあなたの悩みを解決するサポートをしてくれます。
浮気の真偽を確かめる「浮気調査」
例えば、夫の態度が急にそっけなくなったと感じていて、ある日急に離婚を切り出されたとしましょう。特別ケンカをしたり仲が悪くなる出来事があったわけでもないのに…
この場合、実は夫は浮気をしていて、あなたと別れて浮気相手とくっつこうとしているかもしれません。離婚してから浮気だったと気づいても、あなたには何もできません。あなたが「どこか怪しい」と感じた段階で、事前に浮気をしてないか確かめる必要があります。
でも、あなたが仕事で夫が何をしているのか調べる時間がなかったり、子育てで手が離せなかったり時間がないことがあります。また、自分で夫の跡をつけたら、不信感を持たれて夫婦仲が悪化する可能性もあります。そういったときに探偵に頼むことで、あなたが感じてる違和感について調べ上げてくれます。
探偵は夫が会社を出てから家に帰るまでの時間に何をしているのか、休日によく出かけるけど何をしているのかといったことを調べてくれます。浮気じゃなかった場合、誰とどんなことをしているのか教えてくれますし、もし浮気だった場合には証拠写真や浮気現場の動画、音声などを報告書としてまとめてくれます。
そして、浮気だった場合、あなたが離婚したいのか、浮気相手とやり直したいのかということにさらに話を勧めることになります。
不貞の証拠をおさえる「証拠集め」
浮気が許せなくて、「離婚したい」「慰謝料請求したい」「浮気相手と別れさせたい」と思ったときに「不貞の証拠」が重要になってきます。
夫と浮気相手がデートしたり、メールで熱いやり取りを見たらショックを受けますよね。許せないと思うのは当然です。しかし、これをもとに夫、浮気相手と問い詰めても何もすることができません。
法律で認められている『不貞行為』であることを証明できないといけません。不貞行為とは、配偶者以外の人物と自分の意思で肉体的な関係を持つことだと定義されています。
つまり、ラブホテルに出入りしている明瞭な写真、もしくは浮気相手の居住地に3回以上出入りしていること、肉体関係があったことを示唆する書面や音声等が不貞行為の証拠となります。
基本的に不貞の証拠を一人でそろえることは難しいです。夫と浮気相手の後をつけることも大変ですし、なによりラブホテルに入る姿を自分自身の目で見ることは想像以上に精神的に厳しいですよね。
なので、浮気が許せないと思った際は探偵に依頼して不貞の証拠を抑えてもらうことになります。
浮気相手の名前・住所を調べる「素性調査」
「浮気相手と話をして夫と別れさせたい」、「夫と浮気相手に慰謝料を請求して別れてやる!」と思ったときには浮気相手の名前と住所が必要になってきます。なぜかというと法的な効果が発生する重要な意思表示や通知の証拠を残す際には、内容証明郵便を利用するからです。
一方的に慰謝料を払ってくださいと、メールや電話をしても逃げ切られてしまう可能性があります。なので、内容証明を送る先として浮気相手の名前だけではなく、居住地か勤務先といった住所が必要になってきます。
夫の電話帳などから相手の素性がわかっていれば問題ありませんが、浮気相手が誰なのかどこに住んでいる人かわからない場合は探偵に依頼して浮気相手の素性を調べてもらうことができます。
→「探偵は身辺調査で浮気相手の個人情報をどこまで特定できる?」
不貞の証拠は再構築でも離婚でも役に立つ
探偵から得ることが出来た『不貞の証拠』は、再構築する時にも離婚する時にも、あなたに役立ちます。探偵に浮気調査を依頼する際は、なぜ『浮気の事実』だけではなく、『不貞の証拠』まで得たほうが良いのかを考えてみましょう。
不貞の証拠が離婚を有利に進められる理由
夫と浮気相手が不貞を働いていたとされる証拠が入手できた場合は、協議離婚は勿論のこと、離婚裁判に発展した際も役立ちます。不貞の証拠を用意することで、離婚原因があなたではなく夫に非があることが明確になるからです。
性格の不一致ではなく不貞行為による離婚
相手側が有責で離婚することができれば、子供の親権、財産分与の支払いに関しても、有利に話し合いを進めることができます。ですが、浮気をしていたにも関わらず不貞行為の証拠がない場合は、夫から『性格の不一致』で離婚を迫られる可能性があるので注意が必要です。
『性格の不一致』での離婚になると、親権、養育費、財産分与などはお互いに対等の立場で判断されることになります。勝手に離婚されないように、『離婚届不受理申出』は必ず役所に提出しておきましょう。
慰謝料請求の増額
不貞の証拠は夫だけではなく、浮気相手に慰謝料を請求する際も有益になります。不貞の期間や回数などによっても、慰謝料の額が変化します。「いつから浮気していたのか」「どのくらいの頻度で浮気していたのか」が明確になるので、不貞の証拠は慰謝料請求の際にも必要です。
再構築で不貞の証拠が役に立つ理由
離婚の時には『裁判』『慰謝料請求』などの様な法的な手続きが増えてくるので、不貞の証拠の必要性は理解してもらえたと思います。ですが、再構築をする際にも不貞の証拠は大きく役立ちます。
夫から離婚できなくなる
再構築しようとしているのに夫が離婚したがっている時にも、不貞の証拠は大いに役立ちます。不貞行為があったとみなされる場合、離婚の原因を作った側(有責配偶者)からの離婚請求は拒否できます。つまり夫から離婚をすることができなくなるのです。
浮気相手と別れさせる(接見禁止)
浮気が発覚し、不貞行為があったことが確認できる場合は、夫や浮気相手に対して接見禁止の誓約書を交わすことも出来ます。契約を破った場合の罰則などを盛り込むことも可能ですが、必ずしも法的に有効という訳ではないようです。
また、個人的に浮気相手に会って誓約書を強要すると『脅迫罪』に触れる可能性もあり得ます。必ず弁護士を通して行うようにしたいものですね。
夫とやり直せなかった、気持ちが変わった時に離婚できる
再構築を試みたとしても、「やっぱり無理」と気持ちが変わることも当然あります。そんな時にも不貞の証拠は役立つようです。離婚することになっても有利に離婚できますし、慰謝料の請求も可能です。
ただし、再構築を承諾してから失敗し、調停の申し立ての期間などによっては、夫から『妻は一度浮気を許している』という主張が出るケースもあるようです。つまり、離婚の申し立てをしても、原因は夫の不貞行為ではなく性格の不一致に転換される可能性があります。
慰謝料請求は浮気が発覚してから3年間が期限とされています。再構築を試みるときには3年以内を目安にしたほうがいいでしょう。そして、再構築を考えてもやはり無理だった時は、なるべく早めに行動に移すことがベストかもしれません。
→「探偵に浮気調査を頼めば浮気相手と別れさせて再構築できる?」
浮気調査は浮気を確かめるよりも不貞の証拠をつかむために利用した方が確実
探偵に夫の浮気調査を依頼する際は、『浮気している事実』だけではなく、『不貞の証拠』を押さえてもらうようにしたいものです。なぜなら、デートスポットでの2ショットやキス写真だけでは、法律的に肉体関係があったとは認められないからです。
再構築したい場合にも、慰謝料や親権を争って離婚したい場合にも、不貞の証拠さえあれば優位に事を進めることが出来ます。また、夫が一方的に離婚したいと言い出した時も、離婚届の受理を拒否することが可能です。勝手に浮気したくせに、浮気相手と結婚したいと夫が考えている場合などにも阻止する権利があなたに発生します。
現実を知るのは精神的にも厳しいものですが、せっかく探偵に調査を依頼するのであれば、不貞の証拠を掴むために利用するのが好ましいといえます。
中途半端な浮気の確認は、後に発展するかもしれない様々な争いに効力を発揮しない可能性もあります。探偵に浮気調査をお願いする時は、不貞の証拠をつかむような調査を視野に入れてもらうといいかもしれませんね。