「浮気相手を訴えて大変な思いをさせたい!方法を教えてください」
憎い夫の浮気相手。どにかして懲らしめてやろう、大変な思いをさせてやろうと考える人も多いででしょう。様々な制裁方法はありますが、浮気相手と訴えることで嫌がらせをしたいと考えっている人もいます。
でも、いざ訴えようとしても、どうしたら訴えることができるのか?いきなり裁判所へ行っても良いものなのか、全く分からないですよね。
今回は浮気相手と訴えるということについて書いていきたいと思います。
目次
浮気相手を訴えるどうなる?
慰謝料請求や調停が不調に終われば、あなたは浮気相手に対して訴訟を起こせまず。不貞の証拠があったとして、浮気相手を訴えた場合はどうなるでのしょうか?
慰謝料を貰うことができる
あなたは慰謝料の請求を内容証明で郵送していますが、拒否され続けたことで裁判を起こしたはずです。しかし、相手がいくら拒否していても、法の下で浮気相手に責任があり、あなたへ慰謝料を支払わなければならないと判決が下りたら、どうしようもありません。
裁判所が出す和解案に双方が応じるか、または決裂した場合は尋問が開かれます。尋問でも和解できなかった場合は裁判所の判決が下ろされ、慰謝料の金額が提示されます。浮気相手には慰謝料を支払う義務が発生しますし、支払われない場合は『強制執行』の対象になります。
時間とお金をかけさせることができる
あなたが訴訟を提起した場合、相手の出方によっては結審に至るまでに、数か月の期間が経過すると考えられます。その間はずっと、相手に大きなプレッシャーを与えることができるでしょう。
裁判慣れした人であればともかく、普通の人間で『訴えられている状況』というのは心身ともに疲弊します。ある意味、訴えられているという状態を与えることが、あなたが考える「大変な思いをさせてやりたい」という気持ちに繋がるのかもしれません。
訴状が届けば、浮気相手も誰かに相談を仰ぐはずです。ほとんどの場合、向こうも弁護士に相談するでしょう。弁護士に依頼すれば弁護士費用も発生します。慰謝料以外にも弁護士費用を支払わねばなりません。つまり、膨大な辛い時間とお金を相手に負担させるということになりますね。
ただし、自分たちもとても消耗する
浮気相手を訴えるという行為は、相手も勿論疲弊しますが、あなたも消耗するであろうことは覚えておきましょう。もちろん、弁護士にすべてを依頼した場合は、費用も発生します。裁判所に出向かなければならない時もあるでしょう。
弁護士と打ち合わせをしたり、言いたくないことを伝えたり、思い出さねばならない時もあるでしょう。「訴訟」は訴えられた側だけではなく、訴えた側にとっても消耗する出来事です。
あなたが慰謝料という形で浮気相手に責任をとってほしいと思うのでなければ、浮気相手を訴えるということはあなたにとってもダメージは大きくなります。
訴えたら浮気相手は社会的に不利になったりするの?
浮気相手を訴えることの目的として「慰謝料をもらう」ことではなく「浮気相手に嫌がらせをしたい」と考えていたとしましょう。
調停や訴訟の記録は裁判所には残ります。しかし、訴えたからと言って浮気相手が社会的に不利になるようなことはありません。
そして、民事調停の場合は調停の記録を第三者が閲覧することは出来ません。訴訟になった際は一般の人も「訴状」や「答弁書」「証拠の写し」なども閲覧できます。しかし、事件番号と被告と原告の氏名などが分からなければ、見ることは不可能です。芸能人であればまだしも、一般の人の訴訟の記録が他人の目に触れる機会は皆無に等しい・・といえるでしょう。
浮気相手を訴えたら、家庭や会社にばれることになることも
浮気相手を訴えた場合、通常は社会的に不利になるようなことはありません。
しかし、裁判所からの訴状や内容証明を会社や浮気相手の実家に送ることで、浮気相手の周りの人へ「何かしら大変なことをした」知られるきっかけになることもあります。
その結果として、浮気相手に家庭があれば離婚になったり、会社で不倫を知られて肩身の狭い思いをするといったことは考えられます。
ただし、始めからばらす目的で、浮気相手の会社へ乗り込んだりすることは名誉棄損などの危険性があるので気を付けましょう。
→「浮気相手への仕返しはどこまでが合法的ですか?ばらしても大丈夫?」
浮気相手を訴えても大変な思いをさせることは出来ない
先ほど、「訴えられる状況」は相手を疲弊させると書きました。訴えられているという状態は「非日常」ですし、心理的に消耗させる状態であるのは確かです。でも、ある程度の日数が経過したら、その状態にも慣れてしまいます。また、開き直ったり、「行くところまでやってやれ!」と逆に強気になる女性もいます。
訴状が届けば最初は驚き慌てるでしょう。ほとんどの人は知識がないので、弁護士に相談するはずです。すると、訴訟に発展しても、弁護士が浮気相手の「代理人」として出廷することになります。
こうなると、あなたが想像していた、「見たかった浮気相手の取り乱した姿」は見ることはできません。
労力を使わずに訴えに臨むため、大変な思いはさせられない
あなたは、「裁判所に呼び出され、慌てふためき、泣いて取り乱す浮気相手の女性」を見たいがために訴訟を起こそうとしていませんか?
そうであれば、あなたの望みは叶わない公算が大きいと言えます。ほとんどの場合、浮気相手も自身の弁護をプロに依頼するからです。
費用は掛かるとはいえ、弁護士を代理人に立てれば、心身的な負担は大幅に軽減されます。
また、プロのアドバイスを受けていろいろな知恵をつけ、反撃を図ろうとすることもあるでしょう。あなたが考えるほど浮気相手に大変な思いをさせることは「訴える」という方法では難しいといえそうです。
裁判をしたら赤字になることもある
「私は浮気相手から慰謝料を貰えるから赤字にはならないわ」と思っている方も、多いかもしれません。インターネット上では「浮気された側は慰謝料は払ってもらえるので、裁判費用や弁護士費用も心配いらない」という情報もありますよね。
浮気相手を訴えることになった場合は、慰謝料をもらったとしても赤字になることも考えられます。
弁護士費用が高くなる
慰謝料の支払いがあった場合は、赤字になることはまず考えられませんが、万が一、訴えを棄却または減額された時は、弁護士費用の高さは大きなダメージになるでしょう。
交渉開始時、裁判移行期、裁判からの新規依頼等の、いわゆる着手金は大体50万円前後と考えられます。着手金は依頼時に支払う必要がありますので、先に用意しなければなりません。書類作成費、代理人出廷の旅費や交通費なども別途必要です。
訴訟期間が長くなれば長くなるほど、弁護士費用も高くなります。もちろん成功した場合は成功報酬を支払います。ですが、慰謝料の支払いが棄却された時は、弁護士に払った費用や訴訟にかけたお金は一切、返戻されません。損するだけ・・ということになるでしょう。
夫と離婚しない場合
あなたが夫とは離婚せず再構築を考えている場合は、裁判をしても赤字になる可能性が濃厚です。裁判時に「離婚に至っていない」または「離婚するつもりがない」ケースは、あなたが受けた精神的苦痛は「軽い」と判断されてしまうようです。
つまり、「離婚に至るほどの大打撃を受けていない」と司法の判断の下、慰謝料が認められても大幅な減額が予想されます。一般的には200~300万円程度が浮気の慰謝料の相場とされていますが、離婚しない時は数十万円程度と考えて良さそうです。こうなると、弁護士費用の方が高くなってしまうことも十分に考えられますね。
浮気相手が無職だった場合
普通、慰謝料請求の判決が下れば、必然的に慰謝料は支払わねばなりません。相手が支払わなかった場合は「強制執行」として財産や給料の差し押さえが発生します。しかし、浮気相手が無職で財産なども無かった場合は、慰謝料の回収はできません。いわゆる、『無い袖は振れない』という状態です。
お金や財産が無い人からは、どんなに欲しくても取れません。こうなれば、もうお手上げ状態で、裁判を起こしたことすら無駄になります。お金は一切回収できず、あなたが裁判費用と弁護士費用を支払らって赤字になって終わるだけ・・。慰謝料は親兄弟からも回収できませんので、相手が無職の場合は裁判を起こすだけ無駄と言えるでしょう。
示談で済ませたほうが手元に残る金額は大きくなる
あなたが「浮気相手に大変な思いをさせたい!」と考える目的が「金銭的負担」であるなら、裁判を起こすよりも示談で済ませる方が手元に残る金額が大きくなります。
裁判で発生する高額な弁護士費用も掛かりませんし、訴訟の費用もありませんから、あなたへの負担も軽減します。
向こうも訴訟を起こされた場合は、弁護士に依頼して「慰謝料の減額や棄却」を求めて様々なアドバイスを受けて対抗してくるでしょう。
ですが、内容証明で慰謝料請求をされるに留まれば、「浮気を認めてお金を払って終わりにしたい」と素直に考えるケースも多いものです。
特にあなたが夫との離婚を考えていない場合は、裁判をするよりも示談の方が確実にお金を得ることが出来るはず。浮気の再発が心配であれば、「二度と夫と私的な交際はしない」と誓約書に記載してもらい示談にすれば、効果的です。
いたずらに裁判を起こして刺激したことで逆に損をするくらいであれば、確実な証拠を元に示談で解決する方が金銭的にもお得です。
浮気相手を許せない時は訴えずに示談で早期解決を!
そうはいっても、「あの女が許せない」「ギャフンと言わせたい」。そう考える奥様達も多いかもしれません。ですが、そんな女にいつまでもあなたの人生を邪魔されるのは、もっと不幸といえるのではないでしょうか?
浮気相手や夫への一番の制裁は自分が幸せになることだと考えています。
今は難しいかもしれませんが、いつか必ず浮気相手と夫以外のことを考える日が来ます。浮気のことで悩み続けるよりも、また新たな楽しい人生を謳歌する方が、あなたの人生はより幸せになることはあなたも心のどこかで思っているのではないでしょうか。
「浮気相手が許せないから社会的制裁を加えたい」、「被告席に立たせて慌てる様子を見てみたい」と考える気持も分かります。
しかし、訴えたとしても謝罪してもらえるわけではなく、「お金」という形になります。訴えたとしても、ことが終わった後には通帳にお金が増えただけ、もしくはむなしい気分になっている自分がいるだけなんて話もよくあります。
浮気されて苦しい思いをしていたとしても、復讐をするのではなく、また楽しい生活を送ることを考える方が現実的ではないでしょうか。
泥沼化させて嫌がらせされるよりは、早くけじめをつけて自分を大切に
確かに裁判に発展し、長い時間をかければ、相手を多少なりとも苦しめることにはなります。しかしその分の時間をかけたせいで、知恵もつき、逆恨みされて、嫌がらせをしてくることも否定できません。その結果、慰謝料の棄却や減額、またはあなたから「名誉棄損された」と騒ぎだす可能性だってあるのです。浮気相手も苦しみますが、あなたも同様に辛い時期を過ごすことになるはずです。
訴訟を起こして泥沼化するよりも、示談で済ませる方があなたにとって有益です。嫌な浮気問題は早く解決し、貰えるお金はしっかりと貰い、新たな人生を歩むことを考える方がいいのではないでしょうか。